AIデータセンター需要で上昇持続か、世界のREITで首位の豪企業

AI要約

グッドマン・グループの株価が急上昇しており、不動産投資信託(REIT)としてはトップの成績を収めている。

グッドマンは人工知能(AI)用データセンター分野に注力し、不動産をデータストレージ・スペースに転換している。

世界的な投資家がAIブームに乗る中、グッドマンはオーストラリアで最高のAI関連投資先と見なされている。

(ブルームバーグ): 強気な投資家はオーストラリアの不動産投資信託(REIT)、グッドマン・グループの同業を上回る株価上昇がまだ続くと見込んでいる。同社の一等地での不動産所有や豊富な資金力が収益性の高い人工知能(AI)用データセンター分野への参入に引き続き拍車をかけているからだ。

グッドマンの株価は今年これまでに40%上昇し、ブルームバーグ世界REIT指数の組み入れ銘柄で値上がり率トップ。同社は本拠を置くシドニーのほか、香港やロサンゼルス、フランクフルトなど需要の高い都市に不動産ポートフォリオを所有。一部倉庫をデータストレージ・スペースに転換を進めている。

トライベッカ・インベストメント・パートナーズのポートフォリオマネジャー、ジュン・ベイ・リウ氏(シドニー在勤)は、「顧客に近ければ近いほど有利だ」と指摘。グッドマンはビジネス街の中心に近い場所に不動産を所有しているため、「貴重な存在」だとリウ氏は付け加えた。グッドマンはリウ氏のファンドの組み入れ上位5銘柄の一角だという。

グッドマンの株価上昇は、世界的な鉱山会社や銀行が株式市場で支配的なオーストラリアなどでも、世界の投資家がAIブームに乗ずる方法を探していることを浮き彫りにするものだ。リウ氏はグッドマンについて、「オーストラリアで最高のAI関連投資先だと言える」と述べ、同社の株価が「絶対にもっと上がると思う」と付け加えた。

同社は先月、6月末までの通期の利益成長率見通しを11%から13%に上方修正し、「拡大するデジタル経済のためのインフラ」需要が支えになっていると説明。世界の不動産市場が引き続き不安定な見通しの中でも、強固なバランスシートで同社は好位置にあるとの見解を示していた。

原題:World-Beating REIT’s Rally May Extend on AI Data Center Demand(抜粋)

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