日本ガイシとBASFが改良型NAS電池を発売、年間1%未満の低劣化率を実現

AI要約

日本ガイシとBASFの子会社が改良型NAS電池を共同開発し、海外市場向けに発売

NAS MODEL L24は低劣化率やメンテナンス費用の削減など性能が向上

安全性への配慮も行い、最大出力250kW、容量1450kWの性能を実現

日本ガイシとBASFが改良型NAS電池を発売、年間1%未満の低劣化率を実現

 日本ガイシとドイツの総合化学メーカーBASFの子会社であるBASF Stationary Energy Storageは2024年6月10日、大容量蓄電池「NAS電池(コンテナ型)」の従来品の性能を向上させた改良型NAS電池「NAS MODEL L24」を共同開発し、海外市場向けに発売したと発表した。国内市場に対しては、国内規制への対応が完了次第、販売を開始する。

 NAS MODEL L24は、単電池内の腐食を低減することで、年間1%未満の低劣化率を実現した。これにより、故障を見越した必要以上の台数導入が必要がなく、従来品と比べ少ない設置台数での運用が可能となる他、メンテナンス費用も抑えられるため、電力貯蔵システムへの投資を約20%削減可能だ。モジュール電池内の温度管理も改善し、より長時間の連続放電を実現している。NAS MODEL L24ユニットが直流200kWで放電する場合、連続放電時間は6時間となる。

 加えて、従来品と同様に安全性に配慮した設計で、世界的な第三者安全科学機関であるUL Solutionsによる評価プログラムを通じ、安全規格「UL1973」認証および「UL9540A」規格に基づく試験レポートも取得した。

 NAS MODEL L24の最大出力は直流250kWで、容量は直流1450kW。構成はコンテナ(直流41.7kWモジュール×6台)で、サイズは幅6.5×奥行き5.6×5.5m。