携帯電話基地局に水力発電、ドコモが実証する仕組み

AI要約

NTTドコモは宮崎県内で水力発電を活用する実証実験を始めた。Jet水車を使用し、基地局周辺の水路から発電した電力を基地局で利用する。実証期間は最大1年で、2025年3月までに水力発電システムで発電した電力を基地局に活用する目標を持つ。

Jet水車は、ノズルから水が噴出する際の反動で回転し、約100ワットの発電能力を持つ。水力発電システムは電力データや水力データを収集し、リアルタイムで発電状況や基地局の電力状況を把握できるようになっている。

NTTドコモは携帯基地局が消費する電力の約7割を占め、太陽光発電や蓄電池を用いたグリーン基地局を運用している。水力発電は太陽光パネル設置が難しい基地局にとって有望な代替策として注目されている。

携帯電話基地局に水力発電、ドコモが実証する仕組み

NTTドコモは携帯電話基地局に自家消費型の水力発電を活用する実証実験を宮崎県内で始めた。熊本県立大学の島谷幸宏特別教授が開発した「Jet水車」と水力発電システムを用いて、基地局周辺の農業用水路の水から発電した電力を基地局に用いる。実証期間は最大1年間。2025年3月までに水力発電システムで発電した電力の基地局への活用を目指す。

Jet水車は、ノズルから噴出する水の反動で水の噴出方向と反対向きにノズル自体を回転させる仕組み。発電能力は約100ワット。同水車が発電した電力を基地局で使用可能な規格の電力に変換する。水力発電システムが電力データや水力データを収集し、エネルギーマネジメントシステム(EMS)がリアルタイムで発電状況や基地局の電力状況を把握できるようにした。

NTTドコモが消費する電力の約7割を携帯基地局が占める。太陽光発電や大容量蓄電池を用いたグリーン基地局を23年度末時点で286局運用しているが、太陽光パネルの設置が難しい基地局向けに水力発電の活用を見込む。