成田空港で出国前にちょこっと仮眠を…リクライニングシートの半個室登場、寝過ごし対策も万全

AI要約

成田空港に、仮眠を取れる半個室の空間が登場。竹のカーテンでプライバシー保護しながらリラックスできる。

トヨタ紡織が開発したクオリアポッドは、リクライニングシートや香り、音楽で快適な仮眠を提供。

実証実験は成田空港第1ターミナルの「NARITA PREMIER LOUNGE」で展開中。仮眠を取りながら搭乗時間にも気を配る工夫が施されている。

 成田空港に、ちょっとした空き時間に仮眠を取れる半個室の空間が登場した。竹のカーテンを閉じれば、周囲の目も気にせず、体を休めることができる。出国前の旅客に、待ち時間を有効活用してもらう狙いだ。(竹田淳一郎)

 自動車の内装品などを手掛けるトヨタ紡織(本社・愛知県刈谷市)が、自社開発した製品の実証実験として成田空港を選んだ。「クオリアポッド」という名称で、円形の空間(直径約1メートル40、高さ約1メートル75)の中に、車で使用されるようなリクライニングシートが設置されている。リラックスできる香りや音楽に包まれながら仮眠を取れるという。

 クオリアポッドを利用できるのは、第1ターミナルの出国手続き後エリアにあるラウンジ「NARITA PREMIER LOUNGE」。心地よい空間を提供しようと、成田国際空港会社(NAA)も実験に協力した。

 空間内では音声の説明が流れる。シートを倒せば5分または15分間、足を伸ばした仮眠が可能だ。

 搭乗時間に遅れないための工夫もある。起きる時間が迫ると首付近に冷風が流れ、寝過ごしを防いでくれる。竹製のカーテンを閉めれば、外からは顔が見えなくなり、プライバシーも保たれる。

 実験は28日まで。トヨタ紡織の担当者は「短時間でも体を休める空間として使ってもらいたい。公共施設や商業施設など活用の幅を広げていければ」と話している。