値上げの6月 激安スーパーは事前仕入れでカップ麺据え置き でも「もうギリギリ」

AI要約

光熱費や住宅ローンの値上がりにより、生活費の負担が増える中、一部の激安スーパーは値上げを回避する努力をしている。

食品などの値上げを遅らせるため、事前に多く仕入れて値段を維持しているスーパーも存在する。

住宅ローン金利の引き上げにより、返済総額が増加する影響を受ける人々も増えており、家計の見直しや変動金利への移行も検討されている。

値上げの6月 激安スーパーは事前仕入れでカップ麺据え置き でも「もうギリギリ」

 今月から光熱費が値上がりし、住宅ローンの固定金利もアップします。値上げされる食品はおよそ600品目となっていますが、激安スーパー店を訪れると、値上げせず販売していました。なぜなのでしょうか?

 値上げが迫った先月31日、都内のスーパーを訪れました。この店も値上げの影響を受けています。

 買い物客は「また?」と、もはや力なく笑うしかありません。

 店頭に並べられていたカップ麺は、駆け込み需要で売れ行きが良いといいます。

ABS卸売センター 唐鎌孝行社長

「ソース焼きそば(の値段)が上がる。山積みされていたが、すごく減ってる」

 値上げの影響はどうなっているのでしょうか?

 メーカーが6月より値上げを発表したカップ麺ですが、5月に来た時と値段は変わっていません。

 値段は5月のままでした。なぜでしょうか?

唐鎌社長

「通常、1週間から10日分を仕入れるが、1カ月~2カ月分多めに(仕入れた)」

 今回のメーカー値上げ発表を受け、このスーパーでは事前に通常よりも多く仕入れ、先月までの価格を少しでも長引かせる努力をしていたのです。

 とはいえ、いずれ値上げせざるを得ません。その時期はいつになるのでしょうか?

唐鎌社長

「予想はつかないが、1カ月ほどこの値段で(頑張りたい)」

 このスーパーでもう一つ頭が痛いのは電気代です。

 経営する7店舗全体の電気代が直近1年で3000万円も上がり、今月から国の補助金が打ち切られるため、さらに負担が増えることになりました。

唐鎌社長

「もうギリギリ。原価ギリギリ。なんなら赤字」

 値上げに苦しむのは、毎日の買い物だけではありません。

 住宅ローンの固定金利が引き上げられました。マイホームを計画している人に影響が出そうです。

 先月31日、大手銀行各社が一斉に6月からの住宅ローン固定金利の引き上げを発表しました。

 都内のモデルハウスで、一戸建ての購入を検討している女性を取材しました。

36歳(子ども1人)

「すてきです。広くてうらやましい」

「これだけ自分の部屋があればいい」

 ローンの返済方法は固定金利を検討しているといいます。

36歳(子ども1人)

「支払いの変動にストレスを感じるタイプ。変動ではなくて、固定がいいなと考えていた」

 先週までの金利と引き上げられた金利では総支払額は、どの程度違うのでしょうか?

 仮に借入額を2500万円として、30年間の固定金利を組んだと想定すると、月々の返済額は8万5000円ですが、30年間で返済総額は30万円上がるといいます。

三菱地所ホーム

小林勇太ホームコンサルタント

「6月に固定金利が変わる影響で、固定金利がおよそ0.1%上昇した状況(の想定)」

「返済額が30年間の場合、(返済総額は)約30万円高騰している」

 ただし、この見積もりはかなり簡易的なもののうえ、実際に家を建てるとなると、さらに費用がかかります。

36歳(子ども1人)

「30万円は結構大きい」

「収入が上がらないのに、子どもが生まれて、金利が上がると、お金のやりくりを考え直さないと、まずいと思っています」

「変動金利も視野に入れないといけないのかなとは思った」

(「グッド!モーニング」2024年6月3日放送分より)