最高の5つ星は六連星の上で燦然と!SUBARUクロストレック/インプレッサ・令和6年度自動車アセスメント ファイブスター大賞表彰式 会場レポート

AI要約

5月28日、「令和6年度自動車アセスメント表彰式 ~ファイブスター大賞発表~」が秋葉原UDXで開催された。

安全機構やチャイルドシートの評価結果を公開し、安全なクルマの普及を促進する自動車アセスメントについて述べられた。

ファイブスター大賞とファイブスター賞の評価基準や歴史について紹介された。

最高の5つ星は六連星の上で燦然と!SUBARUクロストレック/インプレッサ・令和6年度自動車アセスメント ファイブスター大賞表彰式 会場レポート

5月28日、「令和6年度自動車アセスメント表彰式 ~ファイブスター大賞発表~」が、東京・秋葉原の「秋葉原UDX」内を会場に行われた。

ここではその様子をお伝えすると同時に、会場に展示されていたオフセット衝突試験を受けた車両の解説もしていく。

TEXT:山口尚志(YAMAGUCHI Hisashi) PHOTO:SUBARU/トヨタ自動車/マツダ/本田技研工業/日産自動車/モーターファン・アーカイブ/山口尚志 MATERIAL:独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)

令和6年度自動車アセスメント大賞受賞については5月29日のニュース記事ですでにお伝えしているが、本稿ではもうちょい具体的に述べていきたい。

「自動車アセスメント」とは、自動車の安全機構やチャイルドシートの安全性を評価、その結果を公開し、顧客が安心して選択できる環境を作ると同時に、メーカーによる安全デバイスの開発や安全なクルマの普及を促進する事業で、国土交通省と自動車事故対策機構が手を組んで行なっている。

「自動車事故対策機構」の正式名称は「独立行政法人自動車事故対策機構」で、これを英語にした「National Agency for Automotive Safety & Victims’AID」の頭文字をとった「NASVA(ナスバ)」が通称だ。

よく話題に挙がる衝突試験は1995年にスタート。このときはフルラップ衝突だけだった。以降、ブレーキ性能試験や側面衝突テスト、オフセット衝突などが追加され、自動ブレーキ車が出始めれば被害軽減ブレーキのテストまでが加わるなど、順次テスト項目を増やしてきた。時代によって評価方法も少しずつ変化している。

以上が簡単な歴史だが、この表彰式では、最高評価「ファイブスター賞」を受けた10車種が受賞し、その中で最高得点を獲得したクルマの頭上、いや、ルーフ上に「ファイブスター大賞」の冠が輝く。

カタログなどの安全説明のページで「★」が並んでいるのを見たことがあると思うが、もし「★★★★★」とあったならそのクルマは自動車アセスメントに於ける数々の試験のうち、「衝突安全」「予防安全」「総合評価」の分野でファイブスター=★5つの評価を受けたことを意味する。

自動車アセスメントで定められている評価項目の中の衝突に関する評価は「予防安全性能」「衝突安全性能」のふたつに分けられ、衝突テスト結果をそれぞれをAからE、5つのランクに分けて各々得点を定める。これらの合計点で「総合評価」、すなわち星の数が決まり、その中にあっていちばん高い合計点のクルマが大賞に選ばれるという取り決めだ。

その算出基準は次のようになる。

【予防安全性能(89点満点)】 

・Aランク:72.00点以上

・Bランク:52.12点以上~72.00点未満

・Cランク:34.48点以上~52.12点未満

・Dランク:17.16点以上~34.48点未満

・Eランク:17.16点未満

【衝突安全性能(100点満点)】

・Aランク:84.63点以上

・Bランク:71.89点以上~84.63点未満

・Cランク:59.07点以上~71.89点未満

・Dランク:46.33点以上~59.07点未満

・Eランク:46.33点未満

【総合評価=★の数】

・合計156.63点以上:★★★★★

・合計124.01点以上~156.63点未満:★★★★

・合計93.55点以上~124.01点未満:★★★

・合計63.49点以上~93.55点未満:★★

・合計63.49点未満:★

★5つの獲得基準は「156.63点以上」。つまり予防安全性能と衝突安全性能のAランク最低得点の合計・・・72.00以上 + 84.63以上 = 156.63点以上に由来しているが、これとて合計が156.63点以上でありさえすればいいというものでもない。

これでは予防安全性能がBランクの70点だったとしても、衝突安全性能がAランクトップの100点満点なら合計170点となり、★5つとなってしまう。

というわけで、★5つを獲得するには、「合計156.63点以上である」と同時に、「予防安全と衝突安全の両者がAランク以上であること」、そしてSOSコールなど、「事故自動緊急通報装置を搭載していること」が要求される。

前置きが長くなったが、ファイブスター賞受賞車のうち、最高得点を獲得してファイブスター大賞に輝いたのはこのクルマだ。