米民主党、上院議員がまた離党 「国政は壊れている」

AI要約

米連邦議会のジョー・マンチン上院議員が民主党を離党し、党派的な過激主義を批判。今後は無党派として国民のために闘う意向を示す。

マンチン氏は党よりも国を優先し、上院での活動を通じて中道派や超党派協力を重視してきたが、党派間の対立に懸念を抱いている。

任期満了後の11月上院選への立候補を断念し、大統領選への無所属出馬も検討したがしない意向を示している。

米民主党、上院議員がまた離党 「国政は壊れている」

 米連邦議会のジョー・マンチン上院議員(76)=南部ウェストバージニア州選出=は5月31日、民主党を離党すると表明した。党中道派の代表格だったが、「国政は壊れており、民主党も共和党も妥協点を見いだす意思がない」と批判した。2022年の中間選挙後、民主党の上院議員が離党するのは2人目。いずれも中道派として超党派協力を重視する議員で、急進左派の影響力が強まる党の現状に懸念を示していた。

 マンチン氏は声明で「上院で2010年から活動してきたが、ウェストバージニアも米国も党派的な過激主義の中に放置されている。党よりも国を優先する姿勢を保つため、無党派となり、分別ある米国民の多数派のために闘い続けていくと決めた」と述べた。米メディアによると、上院の民主党会派にはとどまる。

 マンチン氏は25年1月に任期末を迎えるが、今年11月の上院選には出馬しないと表明している。無所属で大統領選に出馬することも検討したが、断念した。上院は民主系51議席(うち無所属4議席)、共和党49議席で、民主系が僅差で優勢な状況に変化はない。【ワシントン秋山信一】