イスラエルとハマス、戦闘休止と人質解放の交渉を今週にも再開…妥結は見通せず

AI要約

イスラエル政府高官によると、パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止と人質解放を巡る交渉が再開される見通し。エジプトとカタールが新たな案を提示し、交渉が進む可能性がある。

イスラエルは一時的な戦闘休止に応じるが、恒久的な停戦には慎重。一方、ハマスは軍の完全撤退と停戦を求めており、交渉は難航している。

イスラエル軍によると、ガザからテルアビブへの攻撃が再開され、ハマスは「民間人虐殺の報復」と主張。この状況が交渉に影響を与える可能性がある。

 【エルサレム=福島利之】イスラエル主要紙ハアレツなどは25日、政府高官の話として、パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止と人質の解放を巡る交渉を今週にも再開させると報じた。イスラム主義組織ハマスとの交渉を仲介するエジプトとカタールが提示した新たな案を軸に協議する方針だが、妥結するかどうかは見通せない。

 イスラエルの対外情報機関モサドのダビッド・バルネア長官は24日、パリで米中央情報局(CIA)のウィリアム・バーンズ長官とカタールのムハンマド・サーニ首相と会談し、交渉再開で合意した。5月上旬に頓挫した交渉案を修正し、協議に入る。

 イスラエルは人質解放のための一時的な戦闘休止に応じるが、恒久的な停戦を認めていない。一方、ハマスはガザからの軍の完全撤退と停戦にこだわっている。

 一方、イスラエル軍によると、ガザ最南部ラファから26日、発射体計8発が商都テルアビブ方面に撃ち込まれ、中部ラアナナなど数か所に落ち、少なくとも3人が軽傷を負った。ガザからテルアビブへの攻撃は数か月ぶり。ハマスは「民間人虐殺の報復だ」との声明を出した。交渉に影響する可能性がある。