伝記作家が語る英国王室の「スタイル・アイコン」とその不在

AI要約

英王室のスタイルが注目される理由と、時代の変化によってキャサリン皇太子妃がもたらした新しい「ロイヤル・スタイル」について紹介されています。

かつては宝飾品や豪華な衣装に注目が集まっていたが、最近はサステナビリティに関心が向かっていることが述べられています。

キャサリン妃が英国を象徴する要素を取り入れながら、同じ服を着回すなど自らのスタイルを確立し、レンタルファッションを推進する存在として紹介されています。

伝記作家が語る英国王室の「スタイル・アイコン」とその不在

英王室とロイヤルファミリーは、常にその「スタイル」で注目されてきた──そう話すのは、故エリザベス女王の母、エリザベス皇太后(クイーン・マザー)やいとこのケント公爵エドワード王子のほか、20世紀のアイコンと呼ばれた人たちの伝記を手掛けてきた作家のヒューゴ・ヴィッカーズだ。

英王室の事情に詳しいヴィッカーズは、かつて人々が熱い視線を送ったのは、ロイヤルたちが身に着けるティアラやダイヤモンドなどの宝飾品類、そして豪華なドレスなどだったと語る。

だが、いま人々の関心を集めるのは、ロイヤルたちの「サステナビリティ」だという。王室メンバーが同じ服を繰り返し着用して公の場に登場したり、自国ブランドを選ぶことでデザイナーを支援したりすることは、実際に増加している。

さらに、ヴィッカーズによると英王室は現在、多くの点で転機を迎えている。

「ぜいたくに装っていたかつてのロイヤルたちは、まさにスターのようでした。ですが、現在は違います。華やかさという点でいえば、そのすべてを代表するのはケイト(キャサリン皇太子妃)ですが、彼女のスタイルは、多くの人にとってアクセス可能なものです」

■キャサリン妃が変えた「ロイヤル・スタイル」

プリンセス・オブ・ウェールズ(英皇太子妃)となったケイト・ミドルトンは、装いに英国を象徴するものを取り入れたり、同じドレスを「着回して」レッドカーペットに登場したりすることで知られる。それは、彼女ならではのスタイルだ。

これまでに披露した装いのなかで特に記憶に残るのは、2023年の英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)賞授賞式に出席したときのAlexander McQueen(アレキサンダー・マックイーン)のワンショルダーの白のロングドレスだという。このドレスは、2019年に別のレッドカーペット・イベントでも着用していたものだ。

そして、キャサリン妃は「レンタル・ファッション」をメインストリームに押し上げた1人でもある。

2022年、ウィリアム皇太子が創設した環境保護に貢献した団体を表彰する「アースショット賞」の授賞式に、ファッション・レンタル・サービスの英Hurr(ハー)を通じて用意したSolace London(ソレイス ロンドン)のグリーンのドレスで出席した。