国防費GDP比4%、NATOけん引 トランプ氏発言擁護 ポーランド外相

AI要約

ポーランド外相はNATOの国防支出について他の加盟国も増やすべきだと訴えた。

ポーランドは今年の国防支出をGDP比4%に設定し、NATOの軍備増強に意欲を示している。

ロシアへの警戒感が高まっており、NATO結束の重要性を強調している。

国防費GDP比4%、NATOけん引 トランプ氏発言擁護 ポーランド外相

 【ワルシャワ時事】ポーランドのシコルスキ外相は時事通信とのインタビューで、北大西洋条約機構(NATO)の国防支出に関し「(対ロシアで)前線の国だけが負担をかぶらないよう他の加盟国も増やすのが公平だ」と訴えた。

 ポーランドの今年の支出は国内総生産(GDP)比4%を超える見通し。突出した実績を強調し、NATOの軍備増強をけん引する構えだ。

 NATOはGDP比2%の国防支出を加盟国の目標としている。最大の支出国である米国のトランプ前大統領は「金を払わなければ守らない」と公言し、NATO内に危機感が広がった。シコルスキ氏は「率直に言って擁護する。歴代の米大統領が同じ事を丁寧に伝えても、うまくいかなかった」とトランプ氏の発言に理解を示した。

 ロシアについては「プーチン(ロシア大統領)はウクライナを攻撃する前、(同国を)脅していた。いまはラトビアとポーランドを脅している」と述べ、新たな侵攻への強い警戒感を表明。NATO結束の重要性を訴えた。

 ポーランドのドゥダ大統領は4月、NATOの枠組み内で米軍の核配備を受け入れる用意があると語ったが、シコルスキ氏は「公の場で議論すべきテーマではない」と言及を避けた。インド太平洋地域との協力を巡っては「NATOは日本と対話すべきだ」と指摘し、2国間の戦略的パートナーシップを通じた日本との連携強化にも意欲を見せた。