中古機が「地球最後の日の飛行機」に? 核戦争時の米軍指揮拠点

AI要約

核戦争が起きた時に利用されるE4Bナイトウオッチという航空機の後継機を開発する米企業が、大韓航空が所有していた747を購入したことが報じられた。

E4Bは核戦争時に空中での指揮拠点となる特殊な機体であり、現在4機が稼働している。後継機の開発が進められているが、既に生産終了している747をベースにする可能性がある。

シエラネバダ社が後継機の開発を進めており、購入した747を活用することで新たな指揮拠点機の開発を進めている。

中古機が「地球最後の日の飛行機」に? 核戦争時の米軍指揮拠点

 核戦争が起きた時に米大統領らが乗り込み、空中での指揮拠点となるのが「E4B ナイトウオッチ」という航空機だ。このE4Bの後継機を開発する米企業が、大韓航空(韓国)が保有していたボーイング747を購入したとロイター通信が伝えた。米CNNは「エコノミー席が核兵器を制御する拠点になるかもしれない」と報じている。

 「地球最後の日の飛行機」とも呼ばれるE4Bは747をベースに開発され、核戦争などで地上での指揮が困難な時に大統領や国防長官ら100人以上が乗り込み、米軍を指揮するとされる。核爆発によって生じる「電磁パルス」にも耐えられる設計になっている。現在4機が運用されており、そのうち1機は常に出動できるように待機している。

 一方、運用開始から約50年がたっており、米軍と契約する米シエラネバダ社が後継機の開発を進めている。ロイターによると、同社は大韓航空から5機の747を購入。747の生産は既に終了しているため、この中古の機体をベースに後継機を開発する可能性があるという。【ワシントン松井聡】