イスラエル軍、ガザ・ジャバリヤ北西に新たに避難勧告…地上戦さらに拡大の可能性

AI要約

イスラエル軍がガザ北部で避難勧告を出し、地上戦が拡大の可能性があることを懸念している。

攻勢を強めるイスラエル軍により、ガザでの死者が増加し、住民の退避が続いている。

また、イスラエルに連行されたイスラエル人男性の遺体が見つかり、残る人質についても情報が不足している。

 【エルサレム=倉茂由美子】イスラエル軍は18日、ガザ北部ジャバリヤの北西に位置する沿岸地域の住民に対し、新たに避難勧告を出した。イスラエル軍はイスラム主義組織ハマスが再集結し、イスラエルに攻撃していると主張しており、北部での地上戦がさらに拡大する可能性がある。

 軍は、ジャバリヤ中心部や最南部ラファ東部などで攻勢を強めており、ガザの保健当局は18日、直近24時間の死者は83人に上ると発表した。ラファでは住民の退避が続き、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は18日、今月6日以降で約80万人が退避したと明らかにした。水や衛生施設のない指定地域に退避者が詰めかけており、「これ以上受け入れられない」と訴えている。

 一方、軍は18日、人質としてガザに連行されたとみられていたイスラエル人男性1人の遺体を収容したと発表した。公共放送カンによると、残る人質は128人で、そのうち生存者は89人以下とみられるという。

 米国のジェイク・サリバン国家安全保障担当大統領補佐官は19日、サウジアラビアとイスラエルを相次いで訪問する。イスラエルではベンヤミン・ネタニヤフ首相らと会談し、戦闘休止や人質解放を巡る交渉の再開を模索するとみられる。