米下院、つなぎ予算案否決 政府閉鎖回避に不透明感

AI要約

米下院は共和党提案のつなぎ予算案を反対多数で否決し、政府機関の閉鎖が懸念される状況。

予算案には市民権審査に関する法案が含まれており、民主党との対立が生じている。

超党派協力が必要とされる中、トランプ前大統領の主張も影響を与えている。

 【ワシントン時事】米下院は18日の本会議で、過半数を握る共和党が提案した期間6カ月のつなぎ予算案を反対多数で否決した。

 2024会計年度(23年10月~24年9月)末を間近に控え、25年度の本予算審議が滞る中、つなぎ予算が成立しなければ政府機関の一部が閉鎖される。

 共和党の一部も反対に回った。予算案を主導したジョンソン下院議長(共和党)にとっては大きな打撃となる。政府閉鎖回避への不透明感が高まった。

 予算案には有権者登録に際し、米国市民権に関する書類の審査を求める法案が含まれている。不法滞在者の投票を防ぐのが目的だ。ただ、上院で多数派を占める民主党がこれに反対しており、議会通過のめどは立っていなかった。

 月末までにつなぎ予算を成立させるには、超党派の協力が不可欠。市民権審査に関する法案は、11月の米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領が強く主張している。トランプ氏は、これが含まれない場合、「つなぎ予算案に賛成すべきではない」とSNSで訴えた。