スペースX、宇宙空間で民間初の船外活動

AI要約

スペースXが初の民間人船外活動を実施し、宇宙服の性能を確認。

船外活動はクルードラゴンが高度700キロメートルで行われ、クルードラゴンは過去最高高度の1400キロメートルに到達。

帰還は15日早朝に予定されており、アポロ計画以来の地球から遠くの到達となる。

(CNN) 米宇宙企業スペースXは12日、同社の最新ミッション「ポラリス・ドーン」の一環として、宇宙空間での船外活動を行った。政府機関に所属しない民間人による初の船外活動という歴史を作った。

同社は10日に4人が乗り込んだ宇宙船「クルードラゴン」をロケット「ファルコン9」で打ち上げた。打ち上げ時と同様、今回の船外活動の様子もライブ配信した。

船外活動を行ったのは、ミッションに参加している米金融テクノロジー企業の創業者ジャレッド・アイザックマン氏とスペースXのエンジニアのサラ・ギリス氏。まず、アイザックマン氏がはしごを上り、カプセルの外に身を乗り出した。その後、ギリス氏も同様に船外に体を出し、体を動かして着用したスペースX開発の宇宙服の性能を確かめた。

宇宙服の開発は、人類の火星移住を視野に入れているスペースXが注力してきたものの一つ。普通の服に近いデザインで、宇宙遊泳に使われてきた従来のものより動きやすい設計となっている。

アイザックマン氏とギリス氏はそれぞれ10分ほど船外で過ごした。クルードラゴンのハッチは計約2時間開けられ、その間、宇宙の真空にさらされたという。

船外活動に先立ち、クルードラゴンは11日に高度約1400キロメートルに達していた。今回よりも地球から遠く離れたところに人類が到達したのは、米航空宇宙局(NASA)が50年以上前に実施した「アポロ計画」だけだ。

船外活動はクルードラゴンが高度700キロメートルのあたりを周回する間に行われた。

4人は米国時間15日早朝にも地球に帰還する見通し。