ローマ教皇、移民労働者に「公正な賃金保証を」 シンガポールで講話

AI要約

ローマ教皇フランシスコはシンガポールの指導者らに対し、低賃金外国人労働者に公正な報酬を求めるよう訴えた。

フランシスコは、社会の高齢化や移民労働者に関する懸念を表明し、貧困層や移民労働者の尊厳を保護する必要性を強調した。

政府統計によると、シンガポールには30,000シンガポールドル未満の月収を得る110万人の外国人労働者がおり、公正な賃金が保証されるべきだと指摘した。

ローマ教皇、移民労働者に「公正な賃金保証を」 シンガポールで講話

Joshua McElwee

[シンガポール 12日 ロイター] - ローマ教皇フランシスコ(87)は12日、歴訪先のシンガポールの指導者らに対し、100万人を超える同国の低賃金外国人労働者に対する公正な報酬を実現するよう求めた。

12日間にわたる東南アジア・オセアニア歴訪中最後とみられる大規模な講話で、政治家、市民、宗教指導者約1000人に向け、シンガポール社会の急速な高齢化と、建設や家事サービスを中心とする移民労働者を巡る懸念を表明。

「貧困層、高齢者、移民労働者の尊厳を守ることに特別な配慮がなされるよう望んでいる。これらの労働者は社会に大きく貢献しており、公正な賃金が保証されるべき」と述べた。

政府統計によると、2023年12月時点でシンガポールの就労許可証を持ち、月収が3000シンガポールドル(2300米ドル)未満の外国人は110万人に上り、このうち28万6300人が家事労働者、44万1100人が建設、造船、加工部門の労働者だった。