米司法省長官、職員への「攻撃」非難 トランプ氏念頭、選挙前にけん制

AI要約

ガーランド司法長官が司法省職員に演説し、政治的攻撃に屈しない姿勢を示した。

トランプ前大統領や支持者による司法批判に対し、ガーランド氏が強い口調で反論した。

トランプ氏陣営からガーランド氏に対する批判も相次いでいる。

 【ワシントン時事】ガーランド米司法長官は12日、司法省職員を前に演説した。

 「この3年半、省関係者や捜査官への攻撃が激化している」と非難。「政治には屈しない」と宣言した。名指しはしなかったが、11月の大統領選で返り咲きを目指し、司法批判を繰り返す共和党のトランプ前大統領や支持者をけん制したとみられる。

 選挙直前に司法当局トップがこうした発言をするのは異例。ガーランド氏は、偽情報や陰謀論の流布、司法当局者を標的とした脅迫が公然と行われているとし、「言語道断だ」と強い口調で訴えた。

 2020年大統領選を覆そうとした事件など4件で刑事訴追されたトランプ氏は、「司法を武器化している」などと民主党や捜査当局を批判してきた。7日には、SNSに「私が勝てば不正行為をした人々は法の最大限まで起訴される」と投稿。「弁護士や政治活動家、献金者、不法投票者、腐敗した選挙管理当局者ら全てが対象だ」と威嚇を強めている。

 トランプ氏陣営は12日、「民主党のために怪しげな罪状で大統領選に介入するのをやめるべきだ」とガーランド氏を批判する声明を出した。