テレグラムCEO逮捕の裏側 慌てるロシアに西側諜報機関の影?【報道1930】

AI要約

パベル・ドゥロフCEOが電撃的に逮捕された経緯やその人物像について解説。

ドゥロフCEOの経歴やテレグラムアプリの特徴、利用されている事例について紹介。

ウクライナ戦争や犯罪組織、事件との関連性など、ドゥロフCEOが抱える問題について概説。

テレグラムCEO逮捕の裏側 慌てるロシアに西側諜報機関の影?【報道1930】

あるメディアでは“ロシアのザッカーバーグ”と称され、あるメディアでは“ロシアのイーロン・マスク”と形容される人物がフランス・パリ郊外で電撃的に逮捕された。10億人を超えるユーザーを持つメッセージアプリ『テレグラム』の創設者パベル・ドゥロフCEOだ。

ところが逮捕から日も浅い今月、女性を連れ立って歩くCEOの姿が雑誌に載った。キャプションは“シャンゼリゼ通りでテレグラム社のボスを見つけた!”

一体この逮捕劇にはどんな事情と思惑があるのか…。

■「中立的なプラットフォームがユーザーのプライバシーと言論の自由を守る」

パベル・ドゥロフCEOの逮捕理由はフランス当局によると、児童ポルノ流布など組織的な違法取引を可能にするプラットフォーム運営の疑いなど12の容疑で捜査対象になっていたとのこと。

資産推定約1兆3000億円といわれるパベル・ドゥロフCEO(39)については謎も多い。トランプ氏寄りのアメリカのキャスター、タッカー・カールソン氏のインタビューに応じた際に本人が語った話によると…。

1984年、旧ソ連生まれ。兄も数学オリンピックで何度も金メダルを取る天才で、兄弟そろってコンピューターのプログラミングや設計に才能を発揮した。ドゥロフ氏は大学卒業間もない21歳の時SNS「VK」を起業。すぐにロシア版フェイスブックとしてヒットし、“ロシアのマーク・ザッカーバーグ”と賞賛される。しかし2013年、政府にユーザーの個人情報引き渡しを要求され、これを拒んだことからロシア政府と上手くいかなくなったという。

この年、ドゥロフ氏は兄ニコライと共に『テレグラム』を設立。ロシア政府と対峙した経験から強力な暗号化の仕組みとプライバシー重視の方針を確立。これによって“最も安全なメッセージアプリ”として瞬く間にユーザーを引き付けた。そしてそれは軍の機密通信にも犯罪組織にも重宝されることとなる。

ウクライナ戦争では、ロシア、ウクライナ共に戦況を発信するツールとして利用されている。墜落事故で死亡した『ワグネル』のプリゴジン氏も生前よくテレグラムで声明を発信していた。日本では東京・狛江市のなどの強盗事件で指示役“ルフィ”とのやりとりにテレグラムが使われていたことでも有名になった。

ドゥロフCEOは今年4月のインタビューでこう語っている。