イタリア豪華ヨット沈没の犠牲者、死因は「乾性溺水」か

AI要約

イタリア南部シチリア島沖で起きた豪華ヨットの沈没で、乾性溺水の痕跡が見つかったことが判明。

4人の司法解剖を行い、乾性溺水とは水が肺や気官、胃に入っていない状態を指すことが明らかに。

沈没したヨットの船内から5人の遺体が発見され、捜査が進められている。

イタリア豪華ヨット沈没の犠牲者、死因は「乾性溺水」か

(CNN) イタリア南部シチリア島沖で先月起きた豪華ヨットの沈没で、死亡した7人のうち4人の司法解剖を行って死因を調べた結果、「乾性溺水」の痕跡が見つかったことを当局が明らかにした。

豪華ヨット「ベイジアン」は8月19日、シチリア島沖で沈没した。死亡した船長の弁護士によると、乾性溺水とは肺や気官、胃の中に水が入っていなかったことを意味する。

乾性溺水は「二次性溺水」「遅発性溺水」とも呼ばれ、溺れて救助された後に容体が悪化した患者や、肺の中にほとんど水が入っていなかった患者の状態を表す。

地元メディアの報道によると、沈没したヨットの船内からは5人の遺体が発見されており、このうち4人は船内に閉じ込められた空気のエアポケットを見つけ、そこにあった酸素を全て消費したために、二酸化炭素中毒で死亡したと思われる。

当局者によると、死亡した米国人弁護士夫妻と、モルガン・スタンレーの幹部だったジョナサン・ブルーマー氏夫妻の司法解剖は、4日に病院の監察機関で行われた。

英起業家マイク・リンチ氏と18歳の娘の司法解剖は6日に行われる見通し。

死亡した7人とも、8月31日に行ったCTスキャン検査では、死亡につながるような骨折などの体のけがは見つからなかった。

沈没については刑事事件として捜査が進められており、解剖は捜査の一環として行われている。