死亡事故の認可外託児所 市が6月に改善勧告 和歌山・田辺

AI要約

和歌山県田辺市の認可外保育施設で生後5カ月の女児が死亡し、市が改善勧告を出していたことが明らかになった。

市は施設に国の基準を満たす保育者を配置するよう勧告をしていたが、13~15年度にも指導を行っており、ずさんな保育が繰り返されていた可能性がある。

県警の司法解剖の結果、死因は窒息とみられ、業務上過失致死容疑が視野に入れられている。

死亡事故の認可外託児所 市が6月に改善勧告 和歌山・田辺

 和歌山県田辺市の認可外保育施設「託児所めぐみ」(休園)で2023年7月、生後5カ月の女児が意識不明の状態となり、病院搬送後に死亡した問題で、市が施設に対し、24年6月に国の基準を満たす保育者を配置するよう児童福祉法に基づく改善を勧告していたことが明らかになった。市によると、13~15年度にも行政指導した記録が残っており、ずさんな保育が繰り返されていた可能性がある。

 亡くなったのは、大阪府泉大津市の柴尾心都(こと)ちゃん。県警の司法解剖の結果、死因は窒息とみられることが判明した。寝返りでうつぶせになった際に窒息した疑いがあり、県警が業務上過失致死容疑を視野に捜査している。

 田辺市は心都ちゃんの死亡を受けて、24年5月に施設を立ち入り調査。死亡当時、施設代表の女性保育士が国の基準に反して1人で複数の乳幼児を見ていたことを確認した。国の基準は複数の乳幼児を預かる場合、2人以上の保育者を確保するよう定めている。市によると、23年1月の立ち入り調査では、人員配置の問題は確認されなかったという。【駒木智一】