習近平氏、アフリカに7兆円超の資金援助表明 安保でも影響力強化

AI要約

中国アフリカ協力フォーラム(FOCAC)首脳会合が開幕。習近平国家主席が演説し、今後3年間で約7兆2000億円の資金援助を表明。

FOCACは53カ国が参加し、6年ぶりの開催。習氏は西欧列強の植民地主義批判し、途上国の連帯を呼びかけ。

安全保障分野の強化や無償軍事援助の実施も約束され、経済協力にとどまらず、影響力の拡大が図られる。

習近平氏、アフリカに7兆円超の資金援助表明 安保でも影響力強化

 中国アフリカ協力フォーラム(FOCAC)首脳会合の開幕式が5日、北京市の人民大会堂であった。習近平国家主席が演説し、今後3年間で総額約3600億元(約7兆2000億円)の資金援助を実施すると表明した。10億元(約200億円)の無償軍事援助や合同軍事演習の実施を約束し、インフラ建設のような経済協力にとどまらず、安全保障分野でも影響力を強める意欲を示した。

 FOCACは中国とアフリカの53カ国が参加。首脳会合は2018年以来、6年ぶりの開催となる。習氏は演説で「かつて西側の現代化の道のりは、途上国に深刻な苦難をもたらした」と批判し、中国とアフリカに代表される途上国が「歴史的な不公平を絶えずただそうとしてきた」と強調。西欧列強による植民地主義の被害者という共通の記憶に訴えかけ、米国中心の国際秩序に対抗するための連帯を呼びかけた。【北京・河津啓介】