習近平氏、米大統領補佐官と北京で会談 米中首脳会談にも前向き

AI要約

中国の習近平国家主席と米国のサリバン大統領補佐官が北京で会談し、両国関係を安定化させる意欲を示す。

習氏は直接対話に前向きな姿勢を示し、中国と米国が世界に責任を負う二つの大国であることを強調した。

一方で、南シナ海問題や台湾への武器供与に対する中国の懸念も述べ、自国の主権と安全保障を重視している。

習近平氏、米大統領補佐官と北京で会談 米中首脳会談にも前向き

 中国の習近平国家主席は29日、北京を訪問中のサリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)と北京の人民大会堂で会談した。中国外務省によると、習氏は「両国の状況は大きく変化しているが、両国関係を安定化させ持続可能な発展に尽力するという目標は変わっていない」と述べた。またバイデン米大統領との直接対話にも前向きな姿勢を示した。

 会談で習氏は「中国と米国は、二つの大国として、歴史、人民、世界に対して責任を負うべきだ」と強調。「世界平和の安定の源となり、発展の推進機とならなければならない」と呼びかけた。

 一方で、米国による台湾への武器供与、フィリピンとの領有権争いが激化する南シナ海情勢への米国の関与、対中制裁関税などを念頭に、「自国の主権、安全保障、発展の利益を断固として守るという立場に変わりはない」とも述べて、米国側をけん制した。【温州・岡崎英遠】