「テレグラム」とは?そのCEOが逮捕されたのはなぜなのか(海外)

AI要約

テレグラムは、メッセージングアプリとして重要な存在であるが、その創設者が逮捕されるという事件が起こり注目を集めている。

テレグラムは、様々な情報を配信できるSNSであり、規制が少ないプラットフォームであるため、様々な問題も発生している。

テレグラムは、テロリストや児童ポルノ制作者のツールとして非難されつつも、一般的な用途にも利用されている。

「テレグラム」とは?そのCEOが逮捕されたのはなぜなのか(海外)

「テレグラム(Telegram)」について、その名前を聞いたり、使ったりしたことがある人は少ないかもしれない。

しかし世界には、この「何でもあり」のメッセージングアプリが極めて重要な存在になっている地域もある。

そのため、テレグラム創業者の逮捕と、それによって提起された疑問も大きな注目を集めている。

フランス警察は2024年8月24日、ソーシャルメディア「テレグラム(Telegram)」の創設者兼CEOであるパーヴェル・ドゥーロフ(Pavel Durov)を逮捕した。この動きは、世界中の9億人のユーザーを不安に陥れた。また、世界中でビジネスを展開する他のテクノロジー企業やソーシャルメディア企業にとってこれが何を意味するのか、注目を集めている。

ドゥーロフやテレグラムを知らない多くの人も、このニュースに混乱するかもしれない。アメリカでは、メタ(Meta)の「ワッツアップ(WhatsApp)」が世界の他の地域と比べてあまり普及していないのと同様に、テレグラムのユーザーもかなり少ない。中にはテレグラムの「無法地帯的」な雰囲気に魅力的に感じる人もいるが、まだ注目度は低い。

さらに混乱を招いているのは、ドゥーロフがなぜ逮捕されたのか、今後何が起こるのかについて、まだ詳しいことが分かっていない点だ。そのため、本稿は途中経過の説明となる。

テレグラムは2013年に設立されたソーシャルメディアサービスで、Xやフェイスブック(Facebook)とほぼ同じように機能する。ユーザーはテキスト、写真、動画のメッセージをさまざまな規模のオーディエンスに配信できる。1人のユーザーと話すことも、同時に多数のユーザーと話すこともできる。

フェイスブック、YouTube、Xなどのプラットフォームとの大きな違いは、規制がほとんどないことだ。つまり、何でも好きなものを投稿できる「何でもあり」の「やりたい放題」ができるプラットフォームになっている。

ロシアとウクライナの市民は、2022年初頭に始まった戦争に関する情報を得るためにテレグラムを利用しているが、そこに掲載されている情報の多くは疑わしいものだ。

2023年10月7日にハマスがイスラエルを攻撃して以来、イスラエルとガザではテレグラムの利用が急増している。

8月にイギリスで移民排斥を訴えて騒ぎを起こした暴徒たちは、テレグラムで連絡を取り合っていた。しかし、この暴動に関与したとされる極右活動家トミー・ロビンソン(Tommy Robinson)は、今年に入ってアップル(Apple)とAndroidの携帯電話から彼のテレグラムチャンネルへのアクセスが遮断されたと主張している。

テレグラムは、メッセージの暗号化が可能であることなどから、テロリストや児童ポルノ制作者のツールとして利用されていると長年非難されてきた。

しかし、ニュースサイトSemaforの編集者であるベン・スミス(Ben Smith)がやっているように、テニスの観戦チケットの手配など、平凡でベーシックなことにも使える。

テレグラムは、前回の暗号資産(仮想通貨)バブルの際には暗号資産やWeb3のファンのたまり場にもなっていた。テレグラム発の暗号資産であるTONの価格は、ドゥーロフの逮捕後に急落した。