ガザから人質1人救出 地下20メートルで発見 イスラエル

AI要約

イスラエル軍がガザ南部での作戦で、ハマスが昨年奇襲で拉致した人質の男性1人を救出。

男性は安定した健康状態で発見され、ハマスは70人以上の人質を持っているとみられている。

イスラエルとハマスの停戦交渉が暗礁に乗り、イスラエルは再交渉に向けて準備中。

 【カイロ時事】イスラエル軍は27日、パレスチナ自治区ガザ南部での作戦で、イスラム組織ハマスが昨年10月のイスラエル奇襲で拉致した人質の男性1人を救出したと発表した。

 健康状態は安定しているという。

 イスラエルメディアによると、特殊部隊が数日間にわたり、人質がいるとみられる区域を捜索。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)はイスラエル当局者の話として、男性が地下約20メートルの部屋に1人でいたところを発見されたと伝えた。

 ハマスは昨年10月に約250人をガザへ拉致。現在ガザには生存する約70人の人質と約30人の遺体が残っているとみられている。イスラエルのネタニヤフ首相は27日、男性と電話で話し、「全員の帰還に全力を尽くす」と改めて表明した。

 人質解放とガザの停戦を巡っては、イスラエルと仲介国の米国、エジプト、カタールの交渉は合意に至らず25日に終了。ただ、イスラエル代表団が28日にカタールの首都ドーハを訪れ、仲介国の代表者と協議すると報じられている。実務者レベルでイスラエルとハマスの溝を埋める方策を探るとみられる。