カナディアンロッキーの隠れた名所キャンモアで美しき「三姉妹」に見とれる旅

AI要約

キャンモアの再訪と三姉妹の連峰と、ユニークなフード・バイク・ツアーを楽しむ体験。

自転車で町中を巡りながら地元のレストランやカフェで食事を楽しむユニークなツアー。

カナディアンロッキーの町キャンモアを満喫する機会に恵まれ、地元民と触れ合う楽しみ。

「三姉妹」とこんなにすぐ再会できるとは思っていなかった。昨夏、カナディアンロッキーの山あいを歩く旅で滞在した町キャンモアを、1年も経たないうちに再訪できたのだ。

三姉妹とは現地で「スリーシスターズ」と呼ばれる3つの連峰で、キャンモアから眺める山並みで格別の美貌を誇っている。

キャンモアは、日本でも有名な町バンフから車で数十分のところにあるが、この町を知る日本人はあまり多くないかもしれない。私も昨夏に滞在するまで知らなかった。カナダでも隠れた景勝地といった感がある。

今回はそんなキャンモアを満喫する機会に恵まれた。なかでもとくに印象的だったのが、電動アシスト自転車で街中を走りながら、地元で愛されるレストランやカフェに寄ってこだわりの料理やスイーツを味わうという、とてもユニークなツアーだ。

その名も、「フード・バイク・ツアー」。今回われわれのツアーをガイドしてくれたのは、この会社を立ち上げたバネッサだった。自転車と食事をこよなく愛する、とてもエネルギッシュな女性で、こちらまで元気にしてくれる。

自転車にポータブルスピーカーを付けて熊除けの音楽を流し、愛犬を後ろのカゴに乗せて(今回が初めてらしい)、ノリノリでわれわれをリードしてくれた。

何より、絶好のサイクリング日和だった。その前の週に降ったという雪がまだ残る山並みが、カラリと晴れた青空に映えていた。

ツアー参加者の年齢も体力も経験値もまちまちだったが、電動アシストモードを自由に変えられ、ガイドが参加者の様子を見ながらペースを作ってくれるので、初心者でも安心してサイクリングを楽しめるのが素晴らしい。

日頃からサイクリングしている人は、電動アシストモードをオフにすればいい運動になる。

食事で最初に立ち寄ったのは、「マーケット・ビストロ」というフレンチ/イタリアンのレストランだった。食材はできるだけ地元のものを使っているという。そこではサラダや生ハム、チーズなど前菜をいただいた。

メインは、モダン・インディアン・ビストロがコンセプトの「ザ・ローリング・ロールズ」で、バターチキンカレーだ。店内に入るとインド系とおぼしき客が大勢いたので、本場の味が楽しめるだろうとすぐにわかった。

カナディアンロッキーの町でインドカレーというのもなかなかシュールではあるが、運動後(中?)に食べるカレーはまた格別だ。

その後は、「ジ・アルダー」というカフェで、英国出身でキャンモアに長く住むジョンさんからイングリッシュ・スコーンの作り方を教わりながら、ブルーベリーのスコーンとアイスティーをいただいた。

ちなみに食事面では、ビーガンやペスカタリアンなど、それぞれの要望に応えてくれる。

個人的に旅で最も好きなのが、地元民に紛れて生活感を味わうことだ。このフード・バイク・ツアーは、まさにその欲望を満たしてくれる心憎いものだった。

取材協力:カナダ観光局