【英国】通信BT、印社が筆頭株主に 24.5%取得=全株式の取得は否定

AI要約

英国の通信大手BTグループは12日、インドの複合企業バルティ・エンタープライズが同社の株式24.5%を取得することで合意したと発表した。

バルティは、欧州の通信大手アルティス・ヨーロッパが保有するBT株をすべて買い取り、筆頭株主となる。ただ、全株式の取得を目指す予定はないとしている。

BTは、バルティによる出資は「BTの未来と戦略に対する大きな信任票となる」とコメントしている。

 英国の通信大手BTグループは12日、インドの複合企業バルティ・エンタープライジズが同社の株式24.5%を取得することで合意したと発表した。バルティは、欧州の通信大手アルティス・ヨーロッパが保有するBT株をすべて買い取り、筆頭株主となる。ただ、全株式の取得を目指す予定はないとしている。

 バルティは国際投資部門バルティ・グローバルを通じて、アルティスの保有株を取得する。フィナンシャル・タイムズによると、バルティはまず約10%株を買い取った上で、当局からの承認が得られれば残りの株式も取得する計画。BTの24.5%株の9日終値に基づく時価総額は約32億ポンド。

 BTは、バルティによる出資は「BTの未来と戦略に対する大きな信任票となる」とコメントしている。

 バルティは今後、BTの経営陣と事業戦略を支援する方針で、全株式の買い付けは予定していないとしている。同社は傘下にインドの携帯電話サービス大手バルティ・エアテルを擁する。バルティ・エアテルは、インド国内に加えアフリカ諸国でも事業を展開する。

 アルティスは2021年6月にBTの株式12.1%を取得して筆頭株主となり、同年12月には出資比率を18%に、23年5月には24.5%へと引き上げていた。同社は600億ドル超の負債を抱え、金利高騰を受け返済に苦慮している。