南海トラフ「巨大地震注意」を初めて発表 日向灘を震源にM7.1の地震

AI要約

九州南部でM7.1の地震が発生し、南海トラフ沿いの巨大地震注意が発表された。

被害は報告されていないが、警戒を強める専門家もいる。

政府は普段通りの生活を続けつつ、備えを確認するよう呼びかけている。

南海トラフ「巨大地震注意」を初めて発表 日向灘を震源にM7.1の地震

8日午後4時40分ごろ、九州南部・日向灘を震源とするマグニチュード(M)7.1の地震が発生した。最大震度は6弱だった。

気象庁は、南海トラフ沿いで近い将来に「巨大地震」が発生する危険性が高まっているとして、初の「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表した。

臨時情報は午後7時15分に出され、想定震源域の人々に、自治体などが呼びかける防災対応を取るよう呼びかけた。避難は指示しなかった。また、大規模地震が特定期間に必ず発生することを知らせるものではないとした一方、発生の可能性は平常時より高まっていると強調した。

今回の地震では、大きな被害は報じられていない。

しかし震源地が、過去にたびたび大地震が発生している南海トラフ(駿河湾から日向灘沖にかけての海底の溝状の地形)の端だったため、専門家たちが警戒を強めることとなった。

南海トラフ地震は90~200年間隔で発生しており、何千人もの死者を出している。最後は1946年に発生した。

政府の地震調査研究推進本部は、南海トラフでマグニチュード8~9クラスの地震が発生する確率を、30年以内に70~80%としている。内閣府の中央防災会議は、死者を最大32万3000人と想定している。

今回の臨時情報は「巨大地震注意」で、もう1種類の「巨大地震警戒」よりは低い。今後1週間は注意するよう呼びかけている。

政府当局は、用心しながらも普段通りの生活を続けるよう求めている。また、必要に応じて避難経路を確認し、家庭に十分な備蓄物資があるか確認するよう呼びかけている。

(英語記事 Japan warns of heightened risk of megaquake)