バイデン氏、トランプ氏が敗北した場合の権力移行に「自信持てない」

AI要約

バイデン米大統領は、トランプ前大統領が大統領選の敗北を受け入れない可能性に懸念を示し、平和的な権力移行への確信がないと述べた。

トランプ氏は大統領選敗北後も結果を受け入れず、不正な画策を試みた過去があり、バイデン氏はその行動に警告を発した。

トランプ氏は今後の大統領選結果受け入れの可否について明言を避ける姿勢を見せており、政治的混乱を懸念する声が広まっている。

バイデン氏、トランプ氏が敗北した場合の権力移行に「自信持てない」

 バイデン米大統領は7日、大統領選から撤退してから初めてインタビューに応じ、米CBSニュースの単独取材に語った。トランプ前大統領が11月の大統領選に敗れても敗北を受け入れない可能性について、バイデン氏は強い懸念を示した。

 バイデン氏は、大統領選後の2025年1月に平和的な権力移行が行われる確信があるかと問われ、「もしトランプ氏が負ければ、私は全く自信が持てない」と答えた。「『我々が負けたら血の海になる』『選挙は盗まれたことになる』と、彼は本気で言っている」とトランプ氏の発言を引用しながら警告した。

 トランプ氏は、20年11月の大統領選でバイデン氏に敗れたが敗北を受け入れず、結果を覆すために不正な画策を試みた過去がある。選挙結果に不満を持ったトランプ支持者たちの一部が暴徒化し、21年1月には連邦議会議事堂を襲撃して死傷者が出る事件にまで発展した。トランプ氏は一連の経緯をめぐって起訴されたが、無罪の主張を続けている。

 トランプ氏は、今年の大統領選で勝敗にかかわらず結果を受け入れるかどうかについても明言を避けている。6月のテレビ討論会で司会者から問われた際にも、「公正で合法で良い選挙であれば、絶対に(受け入れる)」と留保を付けた回答にとどまっていた。(ワシントン=高野遼)