私以外の誰かに連絡してください─Z世代の「自動返信メール」がすごいことになりつつある

AI要約

自動返信メールがZ世代の個性を表現するツールとなっている現代の職場事情について述べられている。

自動返信メールの例文やそのトレンドの起源について紹介されており、ユーモアやウィットを活かしたメッセージが注目を集めている。

マーケティング会社やブランディング企業が、自動返信メールを通じて社内文化やチームの雰囲気を表現している実例が示されている。

私以外の誰かに連絡してください─Z世代の「自動返信メール」がすごいことになりつつある

お硬いメールじゃなくてもいい?

休暇に入る前の最後の仕事といえば、自動返信メールを設定することだろう。一般的には、休暇中であること、そして代わりの連絡先を簡潔に伝えるために送るものだ。

ところがZ世代の一部にとって、自動返信メールは自分の個性をアピールするツールであり、職場に対するアプローチを示す方法になりつつあるという。

本格的な夏が到来し、夏休みに入ってオフィスが閑散とするなか、ソーシャルメディアにはさまざまな自動返信メールの例が投稿されている。

たとえば、「休暇中。宝くじに当たって、二度と自分が戻らないことを願っている」といったものや、「悪いニュースは、私が職場にいないこと。良いニュースも、私が職場にいないこと」というのもある。

大胆にも、こう書く者もいる──「文字通り、私以外なら誰にでも連絡してください」。

こうしたメールの例文は、バイラルを狙って作られたものでもある。はじめたのは、ブランドのSNS投稿を拡散させることを専門とするマーケティング会社の従業員だ。このトレンドが、さまざまな職場に広まりつつあるという。

「Z世代は、コミュニケーションや社交においてインフォーマルなスタイルに慣れています。ウィットに富んだメッセージを通して、要点を端的に伝え、自分のプライオリティを語るのです」

そう話すのは、職場文化に関する2冊の著書を持ち、人事の専門家でもあるマーヴィン・ディネンだ。

ブランディング企業「Zenif」のマーケティング担当であるグレイシー・ボードによれば、同社は社内でのやり取りにおいて、こうしたトレンドに乗っているという。すべてはただ、ユーモアのためだ。

「当社のTikTokを見たことがある人なら、私たちが若く、ダイナミックなチームであること、そして純粋に全員の仲が良いことがわかるでしょう」とボードは言う。

「ペースの速い環境で働いているので、いつも社員の一日を明るくする方法を探っているわけです。私たちのチームには、この取り組みを悪く受け取る人はいません」