【フランス】BNP、アクサの運営部門買収へ独占交渉

AI要約

フランスの金融大手BNPパリバが保険大手アクサの資産運用部門を取得する方針を発表。取引が完了すれば新会社の運用資産は1兆5,000億ユーロ近くに達し、欧州2位となる見通し。

買収によりBNPパリバのティア1レシオは約0.25ポイント改善すると期待されており、アクサに15年間の投資運用サービス提供契約も含まれる。

一方、アクサは中核事業に注力する計画で、取引後の売却益から38億ユーロを自社株買いに充てる方針を明らかにしている。

 フランスの金融大手BNPパリバは1日、保険大手アクサの資産運用部門アクサ・インベストメント・マネージャーズの買収に向け、独占交渉を行っていると発表した。同社の全株式を51億ユーロで取得する方向で合意しており、取引は2025年半ばまでに完了する見通し。

 アクサ・インベストメント・マネージャーズの運用資産額は23年末時点で約8,500億ユーロ。統合後の新会社の運用資産は1兆5,000億ユーロ近くに達し、仏資産運用大手アムンディ(Amundi)の2兆1,600億ユーロに次ぐ欧州2位となる。

 BNPパリバは、買収が実現すれば同社のティア1レシオ(中核的自己資本比率=CET1)は約0.25ポイント改善するとの見方を示している。

 また、今回の取引には、BNPパリバがアクサに15年間の投資運用サービスを提供する契約も含まれる。BNPのジャンローラン・ボナフェ最高経営責任者(CEO)はこれらの取引について、「長期資産運用事業において欧州の主要なプレーヤーになることができる」と述べた。

 一方、アクサは生命保険などの中核事業に注力する計画で、取引の完了後、売却益から38億ユーロを自社株買いに振り向ける方針を示している。