クラウドのエラーひとつで全世界がダウン…航空便3万3000便で欠航や遅延

AI要約

マイクロソフトのクラウドサービス障害により韓国の一部格安航空会社のITサービスが2日間にわたり大きな混乱を引き起こした。

事故の余波で韓国の空港で221便が遅延し、10便が欠航した。外資系航空会社も一部便に影響を受けた。

問題は米セキュリティ企業とマイクロソフトの衝突により発生し、世界的に航空便の欠航や遅延が生じた他、米国内でも影響が広がった。

クラウドのエラーひとつで全世界がダウン…航空便3万3000便で欠航や遅延

マイクロソフトのクラウドサービス障害により韓国の一部格安航空会社(LCC)の発券と予約などのITサービスがダウンし、19~20日の2日間にわたり大きな混乱が起きた。

航空業界によると、19日午後3時30分からトラブルが発生したチェジュ航空、イースター航空、エアプレミアの発券・予約システムとホームページは、20日午前3時30分ごろに復旧が終わった。システムエラーの余波で仁川(インチョン)国際空港で63便、金浦(キンポ)・済州(チェジュ)などの空港で158便、合わせて221便が遅延したものと暫定集計された。韓国の空港の欠航便は19日が4便、20日が6便の10便だった。

大韓航空など他の韓国系航空会社と韓国の空港は別の会社のクラウドシステムを利用していたり独自にクラウドを構築しており運営に支障はなかった。韓国に就航する外資系航空会社のうち、デルタ航空、ユナイテッド航空、エールフランスなどは20日午前4時まで仁川空港で欠航4便、遅延6便が発生した。

今回の問題は米セキュリティ企業クラウドストライクのアップデートがマイクロソフトのウインドウズOSと衝突して起きたものと確認された。世界的に航空便の欠航は約3200便、遅延は約3万便に達したという。

米国は救急救助サービスの911への通報がダウンし、一部病院は手術を中止したりもした。米国10大銀行のひとつであるTDバンクのオンライン口座接続ができなくなり、裁判所システムも一時中断された。テスラの工場でも一部生産ラインで稼動がストップした。

問題はこれといった対策がない点だ。公共機関やIT専門企業でなければ独自のクラウドシステムを構築するのは容易でない。KAIST電算学科のキム・ジュホ教授は「非IT分野企業は独自の技術を備えにくいためクラウドサービスを利用するのは避けられない。同じ業種の企業がひとつの会社のクラウドだけ使うのではなく多様なオプションを考慮して分散的に選択することも重要だ」と話した。