子供の権利「複合危機」に 紛争やコロナ、気候変動で 報告書

AI要約

国際的な児童権利擁護団体「キッズライツ」は、世界各地で紛争が相次ぐ中、子供の権利侵害が増加しているとの報告書を発表した。

報告書では、複合的な危機により子供たちが殺害や負傷、徴用、誘拐といった権利侵害を受けていることが示されている。

ルクセンブルクが子供の権利を擁護する国として1位、アフガニスタンが最下位となっている。

 【ロンドンAFP時事】国際的な児童権利擁護団体「キッズライツ」は17日、世界各地で紛争が相次ぐ中、子供の権利が一層侵害されているとの報告書を発表した。

 新型コロナウイルスや気候変動による影響と合わせて「複合的な危機」にさらされていると警告し、対策を呼び掛けた。

 報告書によると、パレスチナ自治区ガザやスーダンでの戦闘、ロシアのウクライナ侵攻といった軍事衝突で、子供の権利侵害は前年から21%増加。殺害や負傷に加え、少年兵として徴用されたり、誘拐されたりするなどの事例を挙げた。

 現在も多くの子供がコロナ禍の影響を受けているほか、気候変動による災害やそれに伴う避難も子供の権利を脅かし続けていると指摘。同団体のマーク・デュラート理事長は、報告書について「複合危機が子供とその権利に及ぼす計り知れない影響を浮き彫りにしている」と強調した。

 報告書で、子供の権利を擁護している国の1位はルクセンブルク。最下位はアフガニスタンだった。