トランプ氏が副大統領候補に指名 バンス上院議員（39） 中西部「ラストベルト」出身の苦労人
トランプ氏がJ・D・バンス上院議員を副大統領候補に指名。バンスは中西部のオハイオ州出身で、苦しい環境から勉学に励み、トランプ氏を支持するようになった経緯がある。
バンスは自著「ヒルビリー・エレジー」で中西部の荒廃と労働者の悲哀を描いており、トランプ氏の政策を強く支持している。選挙戦で中西部の激戦州を制する狙いがあると見られている。
しかし、バンスの政治経験が浅いことから、今回の人選がどう選挙戦に影響するかは未知数であり、注目されている。
トランプ氏が誰を選ぶのか、全米が注目した副大統領候補。指名されたバンス上院議員とは、一体、どのような人物なのでしょうか。
「バンス上院議員、おめでとう」
トランプ氏と大統領選を共に戦う副大統領候補に指名された、J・D・バンス上院議員。トランプ氏とは倍近い年の差がある39歳、中西部のオハイオ州出身です。鉄鋼業が衰退した町の貧しい家庭で育ち、海兵隊に入隊するなどしながら勉学に励み、名門・イェール大学のロースクールを卒業。法律事務所や投資会社などに勤務しました。
2016年に回顧録「ヒルビリー・エレジー」を出版し、自身のふるさとであり、荒廃した中西部の工業地帯「ラストベルト」の原風景を描きました。トランプ氏を大統領に押し上げた原動力ともいわれる、“忘れられた労働者”の悲哀がよく分かると大きな話題となりました。
実は、このころはトランプ氏に批判的で、テレビのインタビューでは…
J・D・バンス氏
「私はトランプ氏を支持しない、彼のことは嫌いだ」
しかし、2022年に上院議員に立候補するときには「トランプ氏について間違っていたことを後悔している」と態度を一変。
現在は、トランプ氏が掲げる「アメリカファースト」の政策を強く支持しているほか、トランプ氏の裁判を傍聴するなどして忠誠心を示しています。共和党支持者からは…
共和党支持者
「彼は素晴らしい上院議員だ、素晴らしい人選だ」
「バンスに満足している。バンスはドナルド・トランプに似ている」
バンス氏を副大統領候補にすることで、トランプ氏としては中西部の激戦州を制する狙いがありそうです。
ただ、政治経験が浅いためその手腕は未知数で、今回の人選が選挙戦にどう影響するか、注目されます。
