１２歳の未成年への性犯罪者、国家代表の資格でパリ五輪出場か
オランダのビーチバレーボール選手が未成年を性的暴行して実刑判決を受け、2024年パリ五輪に出場することになったことで物議を醸している。
犯罪者が刑期を終えるとすぐに選手として復帰し、五輪出場を果たした経緯が問題視されている。
選手や国際バレーボール連盟、五輪委員会などが一連の対応について議論を巻き起こしており、注目を集めている。
12歳の未成年を性的暴行して実刑判決を受けたオランダのビーチバレーボール選手が、2024年パリ五輪に出場することになり、物議を醸している。
五輪関連の専門メディア「インサイド・ザ・ゲームズ」は2日（現地時間）、「12歳の英国人未成年に対する性的暴行の容疑で有罪判決を受けたオランダのビーチバレーボールのスティーブン・ファンデベルデ選手（29）が、パリ五輪への出場資格を得て、国際的に物議を醸している」と報じた。
ファンデベルデ選手は2014年8月、SNSで知り合った被害者に会うため、オランダから英国を渡ったファンデベルデ選手は被害者に酒を飲ませた後、性的暴行を加えた。ファンデベルデ選手は2016年に性的暴行の容疑で起訴され、英国の裁判所で懲役4年の刑を宣告された。しかし、犯罪者引き渡し条約によってオランダに送還されたファンデベルデ選手は、わずか1年の刑期を終えると解放された。
ファンデベルデ選手は刑期を終えると、すぐに選手に復帰した。2018年からは国際トーナメント大会に参加したりもした。最近ファンデベルデ選手は、マッシュ―・イマーズ選手とペアを組み、パリ五輪大会に出場するオランダ男子代表チームの2チームのうちの1チームに選ばれた。五輪に出場する全世界の24チームは国際大会で得たポイントを基準に決まり、ファンデベルデ選手のチームはランキング11位であるため、出場資格を与えられた。
このニュースは全世界のSNSでかなりの物議を醸したと、インサイド・ザ・ゲームズは報じた。オランダのバレーボール連盟と五輪委員会は「ファンデベルデ選手の再犯の可能性はまったくないと判断した専門家意見に基づいて決定した」としたうで、「ファンデベルデ選手は刑期を終えた後、専門的な治療を受けた」とする釈明の声明を先月26日に出した。
自身の選抜をめぐる論議が広がると、ファンデベルデ選手は「世界的なスポーツイベントを控え、議論になる可能性があることを理解している」とし、「過去には戻れないので非難は甘受する。私の人生で最大の失敗だった」と述べた。事実上、出場を押し切るものとみられる。
一方、国際バレーボール連盟は「この問題がきわめて敏感な問題であることは知っている」としながらも、「チームの選抜は各国の五輪委員会の責任」だと明言した。
チョン・ボンビ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
