イラン大統領選、28日投票 大幅な政策変更ない見通し

AI要約

イランでは現職のライシ大統領が選挙前のヘリコプター事故で死亡し、大統領選が行われる。候補は4人残りハメネイ師の支持を受けており、政策の大きな変化は予想されない。

選挙結果はハメネイ師の後継問題に影響を与える可能性がある。開票結果は2日かかる見込みで、正式な発表後に必要であれば決選投票が行われる。

若者層を中心に政治や社会の制約への不満が高まり、選挙制度の正当性が疑問視されている。前回の大統領選では低い投票率が課題となっている。

イラン大統領選、28日投票 大幅な政策変更ない見通し

Parisa Hafezi

[ドバイ 28日 ロイター] - イランでは現職のライシ大統領がヘリコプター事故で死亡したことに伴う大統領選の投票が28日に行われる。最終的に4人が選挙戦に残っているが、いずれの候補も最高指導者ハメネイ師を信望しており、選挙結果によって政策が大きく変わることはなさそうだ。ただ、85歳と高齢で35年間にわたり実権を握ってきたハメネイ師の後継問題に影響する可能性がある。

集計が手作業で行われるため開票結果の正式な発表まで2日ほどかかる見込みだが、暫定データはもっと早く公表される。1回目の投票で過半数を得票した候補がいない場合、正式結果発表後の最初の金曜日に上位2候補による決選投票が行われる。

候補者4人のうち3人は保守強硬派で1人が改革派。保守強硬派としてはジャリリ最高安全保障委員会元事務局長やガリバフ国会議長らが出馬。改革派のペゼシュキアン元保健相は西側との緊張緩和や経済改革、社会の自由化などを訴えている。

大統領選に正式に出馬するには厳しい審査を通過する必要があり、市民の間では不満が高まっている。特に若者層の間で政治面や社会面の制約に対するいらだちが強まっており、投票率はこの4年間で急激に低下。選挙制度の正当性が揺らいでいるとの指摘もある。ライシ氏が選出された2021年の大統領選は投票率が41%にとどまった。