隣国タイにのまれたカジノの街 カンボジアの辺境都市ポイペト
AI要約
バンコクから車で4時間の距離にあるカンボジアのポイペトはカジノが多く、タイからの訪問客で賑わっている。
ポイペトの最大のカジノではルーレットやスロットなどのギャンブルが楽しめ、特にトランプゲーム「ドラゴンタイガー」が人気だ。
カジノではタイ・バーツを使用し、タイからの観光客にとっては馴染みやすい雰囲気が漂っているが、タイ国内でのカジノ建設は議論を呼んでいる。
タイの首都バンコクから車で東へ約4時間。国境をまたぐとカンボジアの街ポイペトがある。ここにはいくつもカジノがあり、賭博が禁じられているタイから多くの人々が訪れる。
巨大ホテルを併設した街最大のカジノにはルーレットやスロットなどがずらり。1番人気はトランプで、中でも「ドラゴンタイガー」というゲームは、テーブルを取り囲むギャラリーが出るほどだった。中国人の鉄火場と化していたラオスのカジノと違って穏やかな雰囲気だったが、徹夜で興じる人々は内心熱くなっていただろう。
使える通貨はタイ・バーツ。現金とカジノチップを交換する窓口では、分厚い札束がやりとりされていた。カジノのみならず飲食店の従業員もタイ語を話し、辺境都市がタイ経済にのみ込まれたように映った。
思い出したのはタイのセター首相。国内でのカジノ建設を支持する。経済活性化が主目的だが、隣国への資産流出も見過ごせないのだろう。ただ仏教国タイでカジノへの拒否反応は根強く、実現は不透明。私から見れば、“富の分配”で辺地が潤う現状のままでもいいのではないかと思うが、さて、どうなるか。（稲田 二郎）
