米、防空システム「パトリオット」の引き渡し ウクライナを優先 支援の迅速化狙う

AI要約

米国はウクライナに対して防空システムを提供することを明らかにした。他国に引き渡す予定だったシステムを優先的に供与し、支援を迅速に進める方針。

25会計年度までウクライナへの供与を優先し、生産ラインから出てきた防空ミサイルを提供。他国への提供は後回し。

イスラエルや台湾への影響はないと説明され、日本も影響は明らかでない。

米、防空システム「パトリオット」の引き渡し ウクライナを優先 支援の迅速化狙う

 カービー米大統領補佐官(広報担当)は20日の記者会見で、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対して、他国に引き渡す予定だった防空システム「パトリオット」や地対空ミサイルシステム「NASAMS」を優先的に供与すると明らかにした。各国がウクライナへの防空システム供与に二の足を踏む中、支援を迅速に進める狙いがある。

 カービー氏は「優先順位を見直して、生産ラインから出てきた防空ミサイルなどをウクライナに提供していく」と述べた。25会計年度(24年10月~25年9月)まではウクライナへの供与を優先するとしており、他国への提供は後回しになる。

 カービー氏は、敵対勢力の攻撃を受けているイスラエルや、中国の脅威に直面する台湾への影響はないと説明した。日本もパトリオットシステムを導入し、最新の防空ミサイルを購入しているが、今回の見直しによる影響は明らかではない。【ワシントン秋山信一】