【英国】英インフレ率、2%に減速 約3年ぶりに中銀目標に到達

AI要約

英国の消費者物価指数が前年同月比2%上昇したが、前月からの伸びは鈍化。

食品・非アルコール飲料の値上がりペースが減速し、外食・ホテルや娯楽・文化が値上がりした。

コアインフレ率は3.5%で減速し、住宅関連コストを含む指標も上昇している。

【英国】英インフレ率、2%に減速 約3年ぶりに中銀目標に到達

 英政府統計局(ONS)は19日、5月の消費者物価指数(CPI、2015年=100)が133.9ポイントとなり、前年同月比2%上昇したと発表した。食品・非アルコール飲料などの値上がりペースが減速したことで、4月の2.3%から伸びは鈍化。2021年8月以降で初めて、英中銀イングランド銀行が目標とする2%まで下がった。

 食品・非アルコール飲料は1.7%増加。伸びは前月の2.9%から大きく減速し、最大の押し下げ要因となった。外食・ホテルは5.8%、娯楽・文化は3.9%それぞれ値上がりした。アルコール飲料・たばこは7.8%上がった。半面、住宅・水道・電気・ガス・その他燃料は4.8%値下がりしている。

 価格変動の激しいエネルギー・食品・アルコール飲料・たばこを除いたコアインフレ率は3.5%で、4月の3.9%から減速した。

 住宅所有者の住宅関連コストを含む物価指標「CPIH」の上昇率は2.8%。カウンシルタックス(住民税)などを含み、年金や賃金交渉で参考にされる小売物価指数(RPI)は3%伸びた。ONSがRPIに代わる新指標として試験的に導入している「RPIX」は1.9%上昇している。

 CPIは前月比では0.3%上昇。外食・ホテルと運輸はそれぞれ0.7%伸びた。衣料品・履物は0.6%のプラスだった。娯楽・文化は0.2%値上がりした。半面、食品・非アルコール飲料は0.3%低下した。