マクロン仏大統領 議会解散を発表 欧州議会選の結果を受け

AI要約

フランスのマクロン大統領は、欧州連合欧州議会選で与党が敗北し、国民議会の解散を宣言した。

欧州議会選で極右政党、国民連合が首位に立ち、マクロン氏の与党を大差で引き離しました。

ルペン前党首は議会の解散を歓迎し、RNがフランスの政治に影響力を持つことを強調しました。

【パリ=板東和正】フランスのマクロン大統領は9日、国民議会(下院)を解散すると発表した。同日にフランスで投開票が行われた欧州連合(EU)欧州議会選で、マクロン氏率いる与党連合が極右政党、国民連合(RN)に大差で敗北する見通しとなり、決断した。

欧州議会(定数720)は、27加盟国に人口比で議席が配分されており、フランスはドイツ(96議席)の次に多い81議席が割り当てられる。9日午後11時(日本時間10日午前6時)現在の仏紙ルモンドの速報推計によると、RNの得票率は31・5%と首位。マクロン氏の与党連合(14・5%)に倍以上の差をつけた。

マクロン氏は9日、欧州議会選の結果を受け、演説。敗北を認めた上で「私は何ごともなかったかのように振る舞うことはできない」と解散を表明した。総選挙の初回投票は6月30日、決選投票は7月7日に実施する。

RNのルペン前党首は議会の解散を歓迎し、今回の欧州議会選によってRNが「(フランスを)変革する大きな力となった」と表明した。RNは、EUに懐疑的な極右の会派「アイデンティティーと民主主義(ID)」に所属し、ルペン氏は同会派を事実上率いる存在となっている。