「唯一の方法は彼の金を使うこと」水原被告が罪認める 検察「刑逃れられない」

AI要約

元通訳・水原一平被告が連邦地裁で大谷翔平選手の銀行口座からの不正送金を認め、有罪を宣告された経緯が明らかになりました。

水原被告は、学歴の詐称や大谷選手の銀行口座からの送金を認め、借金返済のために犯行に及んだと証言しました。

裁判は有罪判決を下し、今後の量刑判断は10月26日に行われる見通しです。

「唯一の方法は彼の金を使うこと」水原被告が罪認める 検察「刑逃れられない」

 大谷翔平選手の元通訳・水原一平被告が連邦地裁に出廷し有罪を認め、「唯一の方法だった」とギャンブルで作った借金を返済するために、大谷選手の銀行口座から送金した犯行経緯を説明しました。

記者

「水原さん、大谷さんに一言何かありませんか?」

「水原さん、何か一言」

「水原さん、何かコメントありますか?」

 上下黒のスーツに、白いTシャツ姿で現れた、水原一平被告。

弁護士

「皆さん、おはようございます。これから出廷しますので、終わってから何かコメントするかもしれません」

 報道陣に囲まれながら、水原被告が裁判所の中に入っていきます。記者から様々な質問が飛びましたが、一切答えることはありません。

 日本時間5日午前0時半すぎ、カリフォルニア州の連邦裁判所に入りました。日本時間の午前1時、審問が始まりました。

 今回の法廷では、まず裁判官が家族構成や最終学歴などを質問。

 水原被告の素顔について、新たな事実も明らかになりました。最終学歴について、水原被告はエンゼルス球団のメディアガイドでカリフォルニア大学・リバーサイド校卒業と自己紹介していました。

 しかし今回、水原被告は…。

裁判官

「学校には何年通いましたか?」

水原被告

「13年です」

裁判官

「高校までということですか?」

水原被告

「はい。それから少し大学に通いました」

 水原被告は、大学卒業が最終学歴ではないと認めました。

 これまでANNの取材に対し、カリフォルニア大学側は「水原一平という名前の学生が通った記録はない」と回答していました。

 水原被告の罪状は2つ。まず、大谷選手の口座から1700万ドル、日本円でおよそ26億円以上を不正に送金していた「銀行詐欺」罪です。

裁判官

「銀行詐欺罪についてどう答弁しますか?」

水原被告

「有罪です」

さらに、大谷選手の銀行口座の金を使うことが借金返済のために考え付いた「唯一の方法だった」と述べました。

水原被告

「私は、被害者A(大谷選手)のために働き、彼の銀行口座にアクセスできました。結果、ギャンブルで多額の借金をしたため、思いついた唯一の方法は彼の金を使うことでした。そこで、彼の銀行口座にアクセスし、私のギャンブルのために彼の金を送金したんです」

 2つ目の罪状は、所得を410万ドル、6億円以上を過少に申告していた「虚偽の納税申告」の罪です。

裁判官

「虚偽の納税申告についてどう答弁しますか?」

水原被告

「有罪です」

 銀行詐欺、虚偽の納税申告の罪をすべて認めました。

 裁判官が有罪答弁を受理し有罪を宣告。今後、量刑の判断が行われ、判決の言い渡しは日本時間10月26日に行われる見通しです。

 裁判は、およそ45分で終了。

弁護士

「きょうはコメントしません」

 入廷前、フリードマン弁護士は「何かコメントするかもしれない」としていましたが、結局、水原被告から言葉が発せられることはありませんでした。