北朝鮮の「汚物」風船が最初じゃない！ 過去にもあった「人糞」攻撃の歴史
北朝鮮が韓国に汚物をぶら下げた風船攻撃を行ったが、韓国国民は冷静に対応し、北朝鮮は一時的に中断することを決定した。
韓国の脱北者団体が金正恩政権を批判する反体制ビラを飛ばすことに対する北朝鮮の報復措置として行われた。
風船攻撃に対し、韓国当局は注意喚起を行い、風船が見つかった場合はすぐに通報するよう呼びかけている。
韓国軍によると、北朝鮮は5月28日から6月2日にかけて、ごみや汚物をぶら下げた風船約1000個を飛ばし、韓国側に落下させた。
北朝鮮は、韓国の脱北者団体が金正恩政権を批判する反体制ビラなどを風船で北朝鮮側へ飛ばしていることへの報復措置だとしている。
この「汚物風船攻撃」を受けて、韓国大統領府は「北朝鮮が耐え難い措置に着手する」方針を明らかにした。
北朝鮮は2日夜、ごみや汚物を飛ばす行為を「一時的に中断する」と発表した。
風船にぶら下がったビニール袋の中には、たばこの吸い殻や紙くず、堆肥などが詰まっていた。米紙「ニューヨーク・タイムズ」によると、国境付近に「空襲警報」が発令されたために多少の混乱はあったものの、ほとんどの韓国国民は冷静に対応したという。
人々はこれを北の苛立たしい「おふざけ」の一つにすぎないと受け止め、風船が農地に着陸したり、ソウルの脇道にごみが散乱している写真をSNSに投稿した。地元メディアによれば、駐車してあった車のフロントガラスを割るほど重いビニール袋もあったという。
韓国当局は、風船を見つけた場合はすぐに通報し、ビニール袋の中身には触れないよう注意を促した。あらゆる危険性を排除するため、爆弾処理班や生物化学兵器対応チームも出動した。
北朝鮮は韓国からたびたび飛んでくるプロパガンダ風船への対抗措置だったとしている。事実、韓国に暮らす脱北者や活動家らは情報戦を仕掛け、聖書や医薬品、K-POPや韓流ドラマを入れたUSB、金正恩朝鮮労働党総書記を「ブタ」と呼ぶビラなどをぶら下げた風船を北へ送っている。
彼らにとっては、北朝鮮の人々を政府の洗脳から目覚めさせる「真実」と「表現の自由」を詰め込んだわけだ。だが金正恩政権にしてみれば、それらは政治的な「汚物」にすぎず、北朝鮮の指導者たちは報復を誓ったと、ニューヨーク・タイムズは報じている。
