# 生物多様性

日本にも生息、世界でも珍しい「二種類の毒」を持つヤマカガシ
2024.06.18

日本にも生息、世界でも珍しい「二種類の毒」を持つヤマカガシ

ヘビの一種であるヤマカガシは、実に変わった生き物だ。数百万年にわたる進化は、動物界で他に類を見ない防衛機構をこのヘビに授けた。ヤマカガシは、皮膚との接触や食べることで人間に悪影響を受ける毒(ポイズン)と、牙などで体内に注入されることで悪影響を与える毒(ベノム)の両方を持つ。2つの

特定外来生物オオフサモ駆除 奄美市、広範囲で繁殖確認 ボランティア80人が参加
2024.06.18

特定外来生物オオフサモ駆除 奄美市、広範囲で繁殖確認 ボランティア80人が参加

 環境省奄美野生生物保護センターと鹿児島県奄美市は17日、同市名瀬の仲勝川で特定外来生物の水生植物「オオフサモ」の調査・駆除作業を展開した。ボランティア約80人が参加し、腰まで水に漬かって手作業で株を抜き取った。オオフサモは地下茎で広がるほか切れた根茎からも再生するとされ、参加者は計画的な防除

環境配慮の農業者、熊本は九州最多の303人 みどりの食料システム法で認定 全国は1万5千人超え
2024.06.17

環境配慮の農業者、熊本は九州最多の303人 みどりの食料システム法で認定 全国は1万5千人超え

 農林水産省は14日、みどりの食料システム法に基づき、農林水産物の生産段階で環境負荷低減に取り組む認定生産者が、5月末時点で1万5千人を超えたと発表した。熊本県は九州で最多の303人だった。 認定制度は環境に優しい農林水産業を後押ししようと、2022年の法施行に伴い農水省が提唱を

「何か、用か?」電線の上から鋭い眼光 「最近里山では見なくなった」希少種の鳥と出合う
2024.06.14

「何か、用か?」電線の上から鋭い眼光 「最近里山では見なくなった」希少種の鳥と出合う

 電線の上から鋭い眼光が―。長野県飯綱町の森林に近い農耕地帯で猛禽(もうきん)類の野鳥にカメラを向けると、キッとにらみつけられた。「何か用か?」とでも言いたげだ。 図鑑で調べてみるとタカ科のサシバだった。県版レッドリストで絶滅危惧1B類に指定されている希少種だ。 日

【アンジェリーナ・ジョリー】とミツバチの親密な関係
2024.06.12

【アンジェリーナ・ジョリー】とミツバチの親密な関係

世界中の女性たちとともに、ミツバチの保護と生物多様性の保全に努めるゲラン。"ゴッドマザー"として活動をサポートしているアンジェリーナ・ジョリーが来日し、その歩みについて語った俳優Angelina Jolie / アンジェリーナ・ジョリー1975年、アメ

和歌山県のクビアカツヤカミキリ被害 湯浅町でも確認 5市6町に拡大
2024.06.12

和歌山県のクビアカツヤカミキリ被害 湯浅町でも確認 5市6町に拡大

ウメ、モモ、サクラなどの樹木を枯死させる特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の被害について、和歌山県は11日、湯浅町で初めて確認されたと発表した。同県内で被害が確認されたのは5市6町となり、県はさらなる拡大を懸念し、注意を呼び掛けている。被害は今月4日に有田地域では初めて有田川町

「生物多様性を肌で感じて」こだわり展示で個性を見せる 上野動物園の冨田恭正副園長
2024.06.11

「生物多様性を肌で感じて」こだわり展示で個性を見せる 上野動物園の冨田恭正副園長

ペンギン、ワニ、ニシキヘビ-。東京都内の動物園や水族館で多くの生き物の飼育係を経験し、現在は上野動物園(台東区)の副園長を務める冨田恭正さん(59)。昨年は日本で生まれたジャイアントパンダ、シャンシャンの中国返還に同行した。この春からは教育普及課長も兼務し、動物園を人々に発信する役割を担ってい

ひかり味噌 社員が森の再生活動 「アファンの森」で体験セミナー
2024.06.11

ひかり味噌 社員が森の再生活動 「アファンの森」で体験セミナー

ひかり味噌は先頃、C.W.ニコル・アファンの森財団との企業タイアップ第一号として森づくり協定を締結したアファンの森で、初の森づくり体験セミナーを実施した。林善博社長を含む計17人の社員が参加し、生物多様性豊かな森を目指して同財団と共同活動を行った。昨年11月に同財団と締結した森づ

化石燃料脱却し負荷軽減 水俣問題も言及、環境白書
2024.06.07

化石燃料脱却し負荷軽減 水俣問題も言及、環境白書

 政府は7日、2024年版「環境・循環型社会・生物多様性白書(環境白書)」を閣議決定した。地球環境が気候変動、生物多様性の損失に直面する中、化石燃料に依存した経済社会システムを転換し、環境負荷を減らす方針を改めて示した。水俣病関係団体との懇談で被害者の発言を遮った問題を踏まえ、補償や医療・福祉

「新たな成長」で生活の質向上 経済社会システム転換を 環境白書
2024.06.07

「新たな成長」で生活の質向上 経済社会システム転換を 環境白書

 政府は7日の閣議で、2024年の「環境・循環型社会・生物多様性白書」を決定した。 国民一人ひとりの生活の質を充実させるため、将来にわたる「新たな成長」が必要と指摘。環境に配慮し、再生可能な資源の活用を重視する経済社会システムへの転換を訴えた。 政府は5月、24~3

神戸市、動植物をAI判定できるアプリで市民参加型の生物調査を実施
2024.06.06

神戸市、動植物をAI判定できるアプリで市民参加型の生物調査を実施

神戸市は、2024年6月1日から8月31日まで、AIが動植物を判定するスマートフォンアプリ「Biome(バイオーム)」を利用した市民参加型の生物調査「夏休み生きものクエスト2024~神戸で夏の生きものさがし~」を開始した。神戸市全域を対象に、市民が手持ちのスマートフォンを使用して生物調査に参加

絶滅から救い出せるか 希少種保全へ国が挑む 6月5日は世界環境デー
2024.06.05

絶滅から救い出せるか 希少種保全へ国が挑む 6月5日は世界環境デー

 生物多様性を守るため、一種たりとも取り残さない――。現代は「第6の大量絶滅時代」とも呼ばれ、地球上にいる約3000万種(推定)の生物のうち、毎年4万種程度が絶滅しているとされる。絶滅の危機に直面する生物を保護し、増加に転じさせようという挑戦が続いている。 6月5日は国連が定めた

鳥羽の海と野生生物を守れ 「赤本」に学ぶ多様性と迫る危機
2024.06.02

鳥羽の海と野生生物を守れ 「赤本」に学ぶ多様性と迫る危機

 図鑑のように分厚い「赤本」がある。水産業の盛んな三重県鳥羽市が作成した海洋生物の基礎資料「海のレッドデータブック2023~鳥羽市の絶滅のおそれのある野生生物」(A4判、298ページ)だ。地球規模の気候変動による環境破壊に警鐘を鳴らしながら、多くの生き物がすむ豊かな地元の海の「今」を伝える。失

外来種防除に子どもたちも協力 シロアゴガエル・バスターズ始動 徳之島
2024.05.31

外来種防除に子どもたちも協力 シロアゴガエル・バスターズ始動 徳之島

 鹿児島県徳之島で問題となっている特定外来生物「シロアゴガエル」の防除作業に子どもたちが協力する「シロアゴガエル・バスターズ」が同島でスタートした。繁殖が盛んな期間の土日祝日、夏休み期間などを利用してシロアゴガエルの卵を回収する。世界自然遺産の島で始まった新たな取り組みに関係者は期待を持って見

網ですくい熱心に観察、川上小でヤゴ救出大作戦、清掃前のプールで3年生【宇部】
2024.05.30

網ですくい熱心に観察、川上小でヤゴ救出大作戦、清掃前のプールで3年生【宇部】

 川上小(田辺靖啓校長)で29日、宇部市の環境出前授業が行われた。「ヤゴ救出作戦」として、3年生71人が地域のボランティア4人と協力し、プールでヤゴなどを捕獲し、生物の多様性や生息環境について楽しみながら学んだ。 同授業では、学校のプール清掃前に、水中や藻の間に生息する生物を観察

【バスケ】ドラフラの由来「ミヤジマトンボ」は絶滅心配種 決して後ろに下がらない「勝ち虫」
2024.05.28

【バスケ】ドラフラの由来「ミヤジマトンボ」は絶滅心配種 決して後ろに下がらない「勝ち虫」

<バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)プレーオフ:琉球65-50広島>◇チャンピオンシップ決勝(2戦先勝方式)◇第3戦◇28日◇横浜アリーナ 広島(ワイルドカード)が琉球(西地区2位)を65ー50で下し、対戦成績を2勝1敗として初優勝を飾った。 ワイルドカードか

外来の「オオサンショウウオ」を特定外来生物に指定…攻撃的で繁殖場所独占、在来種に悪影響
2024.05.28

外来の「オオサンショウウオ」を特定外来生物に指定…攻撃的で繁殖場所独占、在来種に悪影響

 政府は28日、日本固有種以外のオオサンショウウオの外来種について、飼育や放出を禁じる「特定外来生物」に指定する政令を閣議決定した。国の特別天然記念物である日本固有種と交雑し、保全に影響を及ぼしていた。指定には交雑個体も含まれ、7月1日に施行される。 オオサンショウウオの仲間には

特定外来生物に指定 中国原産オオサンショウウオ 環境省
2024.05.28

特定外来生物に指定 中国原産オオサンショウウオ 環境省

 環境省は28日、中国原産の両生類「チュウゴクオオサンショウウオ」とその交雑種について、生態系などに被害を及ぼすと懸念される「特定外来生物」に指定すると発表した。 7月1日から飼育や輸入、野生への放出などを原則として禁止する。 環境省によると、チュウゴクオオサンショ

キリン、ワイン造りで「ネイチャーポジティブ」実現へ
2024.05.28

キリン、ワイン造りで「ネイチャーポジティブ」実現へ

キリンは遊休荒廃地をワインのぶどう畑にすることで生態系保全に取り組む。同社の事業は水や農産物に依存しており、1990年代から自然資本への対応を行ってきた。遊休荒廃地でのワイン造りはその一環で、ぶどう畑にすることで多数の希少種も見つかった。(オルタナ総研=坂本 雛梨)同社はぶどう、

生物多様性の森づくりへスギ林を広葉樹混交林に 地下水浄化、水源涵養も期待
2024.05.27

生物多様性の森づくりへスギ林を広葉樹混交林に 地下水浄化、水源涵養も期待

 いま、生物多様性の観点で、広葉樹の森林が見直されている。東北大名誉教授の清和研二さんの研究によると、手入れが行き届かず荒廃の恐れが指摘されているスギの人工林を、時間をかけて広葉樹との混交林に変えていけば、森林全体の生産力を増大させ、地下水の浄化、水源涵養(かんよう)の能力増強も期待できるとい