# 文学評論

女性の生き方が制限された“明治”という時代に、すべてを諦めなかった小説家を追う一冊『翔ぶ女たち』
2024.08.31

女性の生き方が制限された“明治”という時代に、すべてを諦めなかった小説家を追う一冊『翔ぶ女たち』

 AERAで連載中の「この人のこの本」では、いま読んでおくべき一冊を取り上げ、そこに込めた思いや舞台裏を著者にインタビュー。 家制度が確立し、女性の生き方が制限された明治時代に生まれた小説家・野上弥生子。自身の語学力や教養、主婦としての生きかたを、先駆的な仕事にどう生かしたのか。

17日選考会の第171回芥川賞展望 演者と観客、外国人と日本人、会社と労働者…分断状況どう乗り越えるか 切り口共通する候補作
2024.07.17

17日選考会の第171回芥川賞展望 演者と観客、外国人と日本人、会社と労働者…分断状況どう乗り越えるか 切り口共通する候補作

 第171回芥川、直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が17日、東京の料亭・新喜楽で開かれる。芥川賞は2度目の候補入りとなったミュージシャンの尾崎世界観さんや、林芙美子文学賞、三島由紀夫賞など実績豊富な朝比奈秋さんら5人が競う。映画監督の遠山昇司さんと日本近代文学研究者の茶園梨加さんが、展望を

<今週の本棚・次回の予定>7月13日の毎日新聞書評欄は『南光』『コロナ禍と出会い直す』ほか
2024.07.08

<今週の本棚・次回の予定>7月13日の毎日新聞書評欄は『南光』『コロナ禍と出会い直す』ほか

 7月13日の毎日新聞朝刊「今週の本棚」で掲載予定の本の主なラインアップを紹介します。 ①川本三郎さん評『南光』(朱和之著、中村加代子訳・春秋社) ②大竹文雄さん評『コロナ禍と出会い直す 不要不急の人類学ノート』(磯野真穂著・柏書房) ③三浦雅士さん評

古本屋を巡り、顧みられなくなった作品、作家を生き返らせた九大大学院教授没後20年 教え子や研究仲間を支える「清新な光景」
2024.05.31

古本屋を巡り、顧みられなくなった作品、作家を生き返らせた九大大学院教授没後20年 教え子や研究仲間を支える「清新な光景」

 分厚くて、グローブみたいな手だった。筑紫女学園大教授の松下博文(67)が思い出すその手の持ち主は花田俊典(1950~2004)。松下にとって、九州大大学院の先輩に当たる。 花田は九州大大学院教授を務めた文芸評論家である。代表作は九州、沖縄、山口の文学者を掘り起こした「清新な光景