# ロシア文学

クーラーの効いた部屋でインプットに集中したい君に捧げる3冊。
2024.08.11

クーラーの効いた部屋でインプットに集中したい君に捧げる3冊。

『ドライブ・マイ・カー』と『悪は存在しない』の大成功によって、「知る人ぞ知る」から「ご存知」の監督になった感のある濱口竜介監督だが、彼が映画の批評文においても優れた功績を残してきていることは、まだあまり知られてないかもしれない。しかし、本書に収録された数々の論考を読めば、それは火を見るより明ら

百年の埃を払うと、みずみずしい果実のような詩の言葉が蘇ってくる―高柳 聡子『埃だらけのすももを売ればよい ロシア銀の時代の女性詩人たち』沼野 充義による書評
2024.07.14

百年の埃を払うと、みずみずしい果実のような詩の言葉が蘇ってくる―高柳 聡子『埃だらけのすももを売ればよい ロシア銀の時代の女性詩人たち』沼野 充義による書評

ロシアでは、十九世紀末から二十世紀初頭を特に「銀の時代」と呼ぶ。優れた文学者や芸術家が続々と現れたからだ。この時期には、女性たちも、目覚ましい活躍をするようになった。詩の世界では、若い女性たちが次々に声を上げ、新たな詩の時代の息吹を担うようになった。本書はその「銀の時代」の女性詩

いま、文学を「体験」することの可能性とは? 青春小説にして異色のロシア文学入門の一冊を読む。
2024.06.09

いま、文学を「体験」することの可能性とは? 青春小説にして異色のロシア文学入門の一冊を読む。

 戦争のさなかで文学を学ぶことになんの意味があるのか? 社会や愛をどう語れるというのか? 読者を作品世界にいざなう不思議な「体験型」授業を通じて、この戦争の時代を考えるよすがを教えてくれる青春小説にして異色のロシア文学入門。奈倉有里さん『 ロシア文学の教室 』を芥川賞作家で早稲田大学教授の小野

「どんな時でも思い切り勉強していい」「作品の世界に入ってみて」と伝えたい。戦争のさなかで文学を読むということ。
2024.06.08

「どんな時でも思い切り勉強していい」「作品の世界に入ってみて」と伝えたい。戦争のさなかで文学を読むということ。

 ウクライナ戦争、イスラエルによるガザの攻撃。止まない戦争に心を痛め、こんな状況下で小説や本をどう読んだらいいのだろうと悩みを抱える人も少なくないかもしれません。戦争のさなかに文学を学ぶことにどんな意味があるのか? 社会や愛をどう語れるというのか? 読者を作品世界に誘う不思議な「体験型」授業を

柿喰う客新作本公演2024『殺文句』開幕コメント&舞台写真公開 夏上演の2作品も発表
2024.05.27

柿喰う客新作本公演2024『殺文句』開幕コメント&舞台写真公開 夏上演の2作品も発表

5月24日(金) 東京・本多劇場にて劇団「柿喰う客」新作公演『殺文句』が開幕し、舞台写真とコメントが到着した。本公演は、中屋敷法仁が作・演出を手がける新作で、不可解な転落事故をきっかけにすべてが狂い出す、夢と絶望が支配するブラックオフィスミステリーだ。振付は大森瑶子