未来のBリーガー育成へ指導…ベルテックス静岡U18の田中健介ヘッドコーチ「選手の適性を見ながら指導していきたい」

AI要約

静岡市出身の指導者が、地元で未来のBリーガーを育てる。田中健介氏が、4月にベルテックス静岡U18のHCに就任した。選手の適性を見ながら指導し、プロで活躍する選手を育てたいと抱負を語る。

田中氏は日体大で主将を務め、関東大学選手権でアシスト王に4度輝くなど活躍。現役を引退後、ベルテックスで苦労が伝われる発足準備に努める。

ベルテックスのU18チームの選手集めが最大の課題だが、田中HCは地道な活動で8人以上の部員確保を目指し、チームの始動を待つ。

未来のBリーガー育成へ指導…ベルテックス静岡U18の田中健介ヘッドコーチ「選手の適性を見ながら指導していきたい」

 静岡市出身の指導者が、地元で未来のBリーガーを育てる。B1富山などで活躍し、同チームでユース世代の指導歴がある田中健介氏が、4月にベルテックス静岡U18のHCに就任した。「次のカテゴリーに進んだ時に困らないように一人一人、選手の適性を見ながら指導していきたい。将来はプロで活躍する選手を育てたい」と抱負を語った。

 静岡南中から県内の強豪・興誠高(現浜松学院高)に進学。187センチの長身PGとして日体大4年時には主将を務めた。関東大学選手権ではアシスト王に4度輝くなど活躍。卒業後は千葉ジェッツなどでプレーし、18年シーズンを最後に富山で現役を引退した。

 現在はチームの発足準備で奔走中だ。B1ライセンス取得にはU18チームの保有が必須条件。ベルテックスは、富山で立ち上げから関わった田中氏に白羽の矢を立てた。「発足時の苦労は分かっている。まずは選手集めが大変です」。ウインター杯の人気向上で高体連管轄のバスケが主流の今、クラブチームに入部する選手はまだまだ少ない。人材確保が最大のテーマとなる。

 年度初めと同時に就任した。高校生の進路が決まっている段階で人集めが困難な中、クラブのSNSで部員を募り、体験会を開いた。提携している高校へのあいさつ回りなど地道に活動。「チームとして認可されるのに最低8人が必要ですが、なんとか、クリアできそうです」。空いている時間にはスクールの手伝いなど、忙しい日々を送っている。

 6月からチームは始動する。7月にもBリーグ主催の公式戦がスタートする予定だ。「どのチームも選手集めは大変だと思いますが、少しずつ形になっていければ」。静岡から世界で通用する選手を―。田中HCが故郷で一歩ずつチームをつくり上げる。(塩沢 武士)

 ◆田中 健介(たなか・けんすけ)1985年6月14日、静岡市出身。38歳。静岡南中、興誠高(現浜松学院高)から日体大に進学。東京アパッチ、千葉ジェッツなどを経て2015年から18年シーズンまで富山で活躍。家族は夫人と2女。187センチ、80キロ。