史上最速V大の里、優勝後は「こんなに忙しいんだなとびっくり…」 激動の15日間の裏側明かす

AI要約

初土俵からわずか7場所で史上最速優勝を果たした大の里が、激動の15日間を振り返りながら、初場所での敗北を乗り越えて優勝を果たした喜びを語った。

師匠からの厳しい言葉を受け、自らも優勝をあきらめ、次の目標に集中する決断をした大の里は、更なる成長を目指す決意を示した。

優勝を果たした千秋楽から始まり、各種式典や祝賀行事に忙殺された大の里は、圧倒されながらも喜びを感じていた。

史上最速V大の里、優勝後は「こんなに忙しいんだなとびっくり…」 激動の15日間の裏側明かす

 大相撲夏場所で、初土俵から所要7場所目での史上最速優勝を果たした小結・大の里(23=二所ノ関部屋)が千秋楽から一夜明けた27日、茨城県阿見町の二所ノ関部屋で会見を行った。

 激動の15日間を終え「ようやく終わったなという感じ。長かったですね」と素直な感想を述べた。初日の横綱・照ノ富士撃破から始まり、前半戦は上位陣を次々と撃破。「初場所で横綱と1回対戦しているので、土俵に立った時の横綱の大きさや空気感は分かっていた。初場所では萎縮してしまったけど今回は勝つことができて、良いスタートが切れたかなと思います」と振り返った。

 首位で後半戦に入ったが、11日目に豊昇龍に敗れて3敗に後退。その時、師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)から「優勝はないぞ」と厳しい言葉を掛けられた。そこで「自分の中でも優勝は絶対ないと思ったので、来場所につなげる相撲を取ろうとテーマが変わった。次の目標に変えて頑張れた」と気持ちが楽になったことを明かした。

 優勝を決めた千秋楽は、取組が終わって表彰式、支度部屋で記念撮影、優勝パレード、茨城県つくば市へ移動して部屋の千秋楽パーティー、生放送のテレビ出演…と大忙し。「昨日は休む暇もなく動きっぱなしだった。こんなに忙しいんだなとびっくりしました」。まだプロの力士になってから1年。大銀杏が結えないちょんまげ姿の23歳は、初めての経験の連続にうれしい悲鳴を上げていた。