なでしこ世界一メンバーのDF鮫島彩が現役引退を発表、25日のINAC神戸戦が最後

AI要約

なでしこジャパンの女子W杯優勝メンバーで、大宮アルディージャVENTUSのDF鮫島彩(36)が現役引退を発表。最後の試合はアイナック神戸戦となる。

鮫島は高校から東京電力マリーゼ、アメリカ、フランスを経て国内復帰。W杯優勝、五輪銀メダルなど数々の実績を持つ。

鮫島の引退コメントでは、サッカー人生の経験や感謝の気持ちが綴られ、28年間のサッカー人生への感謝が伝わる。

なでしこ世界一メンバーのDF鮫島彩が現役引退を発表、25日のINAC神戸戦が最後

 なでしこジャパンの女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会の優勝メンバーで、大宮アルディージャVENTUSでプレーするDF鮫島彩(36)が、今季限りで現役を引退することを発表した。25日のホームでのアイナック神戸戦が最後となる。

 鮫島はクラブの公式サイトで「両親からもらった名前の通り、サッカーを通じてとても彩りのある時間を過ごすことができました」とコメントを発表した。

 栃木県出身の鮫島は、高校は宮城・常盤木学園高でプレー。高校卒業後は、宮城県の東京電力マリーゼでプレーした。11年には、東日本大震災の福島第一原発の事故の影響を受け、チームが活動を自粛。鮫島は思い悩んだ末に、ボストン・ブレイカーズ(米国)に移籍し、プレーを続けた。

 11年の女子W杯では左サイドバックで全試合に先発出場し、優勝に貢献。チームとして国民栄誉賞を受賞した。その後はモンペリエ(フランス)を経て12年7月にベガルタ仙台レディースにクラブ初のプロ選手として加入し、国内復帰。同年のロンドン五輪では、なでしこジャパンの銀メダル獲得にも貢献した。

 鮫島の引退発表のコメントは以下の通り。

 「過去を振り返れば、震災によるチーム活動休止、アメリカリーグ移籍、アメリカリーグ廃止によるフランスリーグ移籍、W杯優勝、五輪銀メダル、怪我による無所属でのリハビリ期、etc.....自分の思い描いていたサッカー人生からは、想像もつかない出来事の連続だった気がします。ですが、自分が想像していたよりも遥かに、学びの多い、素晴らしいサッカー人生を送ることができました。サッカーを始めてから28年間。あのときもし別の選択をしていれば、失点していなかったかも、怪我をしていなかったかも、もっと良い方向に向かっていたかも...そう思う瞬間はいくつもありますが、サッカーをやっていたからこそ見ることのできた景色や出会えた仲間、そして、これまでに出会ったファン・サポーターの皆さんの存在が、今までの私の選択が全て最高の選択だったことを証明してくれています。両親からもらった名前の通り、サッカーを通じてとても彩りのある時間を過ごすことができました。関わってくださったすべての方々に、心より感謝します。本当にありがとうございました。最高に幸せなサッカー人生でした」。