東京五輪女王・恒村友香子「嫌いになりかけたレスリングが今は好き」 結婚後初戦を終え、現役続行を明言…レスリング明治杯

AI要約

女子レスリングの選手である恒村友香子が怪我を理由に全日本選抜選手権を棄権したことが発表された。

過去の五輪金メダリストである恒村は、右膝の怪我を抱えながら試合に臨んでいたが、準々決勝で敗れ代表権を逃し、3位決定戦を辞退した。

恒村は結婚したばかりで地震に見舞われるなど運が悪い時期を経ており、現役続行を決意していることが明らかにされた。

東京五輪女王・恒村友香子「嫌いになりかけたレスリングが今は好き」 結婚後初戦を終え、現役続行を明言…レスリング明治杯

◆レスリング 明治杯全日本選抜選手権 第2日(24日、東京体育館)

 女子65キロ級で、21年東京五輪62キロ級金メダリストの恒村(旧姓・川井)友香子(サントリー)は右膝を痛めて3位決定戦を棄権した。

 1回戦で吉川海優(自衛隊)と対戦。68キロ級でパリ五輪代表選考が懸かった昨年末の全日本選手権で敗れた雪辱を果たしたが、相手のタックルを受けた際に「パキって音が鳴った」。痛みを抱えて臨んだ準々決勝で森川美和(ALSOK)に1―5で屈して非五輪階級の世界選手権(10月・アルバニア)代表を逃し、3位決定戦は「大事を取って棄権することにした」と説明した。

 今年1月1日に石川県に帰省し、総合格闘家の恒村俊範と婚姻届を提出した。その約4時間後に能登半島地震に見舞われた。「地震を思い出さない日はないし、今この瞬間、地震が来たらどうしようっていうのは毎日思っている」と語る。自身はパリ五輪代表入りを逃した直後の失意の時期でもあったが「私より苦しい思いをしてる人はたくさんいる。私が負けたとしても頑張り続ける姿を見て、何かしら感じてくれる人はいると思っているので。自分、地元、会社や家族。いろんな人のために頑張ることができた」と、今大会に挑む上での原動力を明かした。

 恒村姓での初戦を終えて、次戦は未定だが「五輪が終わって嫌いになりかけたレスリングが今は好きなので。すぐ辞めるつもりはない」と現役続行を明言した。「石川の人は(東京)五輪の後もすごく気にしてくれていると思う。そこから成績は出せてないけど、しぶとくマットにいる。そういうのを見て『まだ頑張ってるんだな』と思ってもらえればうれしい」。故郷への思いも胸に、今後も戦い続ける意志を表明した。