【阪神】大山悠輔500打点をV打で飾る 投手に合わせ自分も変わる研究家「引退するまで続く」

AI要約

阪神の大山悠輔内野手が通算500打点を達成し、チームの首位を守る活躍を見せた試合の概要。

大山は厳しい状況下でも勝利を導く活躍をし、500打点到達の意義を語った。

大山の500打点達成は球団最速であり、チームにとって重要な貢献だった。

【阪神】大山悠輔500打点をV打で飾る 投手に合わせ自分も変わる研究家「引退するまで続く」

<広島1-2阪神>◇22日◇マツダスタジアム

 これが4番だ! 阪神大山悠輔内野手(29)が通算500打点を決勝打で飾り、チームの首位を守った。負ければ1週間ぶりにセ界トップから陥落した広島との首位攻防戦。初回に先発森下から先制タイムリーを放って大台に乗せると、3回にも犠飛で501打点目を挙げ、全2得点をたたき出した。入団8年目での500打点は田淵、掛布、岡田と並ぶ球団最速。虎のレジェンドに並んだ背番号3が首位戦線を引っ張る。

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 薄氷を踏むような試合を勝ち切った。大山は少し笑みをたたえながら仲間からの祝福の嵐に応えた。「もう勝ったことが一番なので、本当に」と息をついた。

 通算500打点の区切りがV打になった。初回2死二塁。2ボールから厳しい内角140キロをさばいて、左翼線に運んだ。「打者有利のカウントで、浮いた球を1球で仕留めることができました」。前日21日は主導権を握れず完敗。0・5差で対決し、負けれれば1週間ぶりに首位を陥落する一戦だった。4連勝中だったコイの勢いを食い止めるべく、3回1死二、三塁では右中間フェンス手前まで飛ばす犠飛で、貴重なもう1点を大竹にプレゼントした。

 田淵幸一、掛布雅之、岡田彰布。球団最速、歴代スラッガーと肩を並べる入団8年目での大台到達だ。

 「打点は勝敗に直結するので、1つ1つ積み重ねていきたい。なんとかチームに貢献できるようにと1試合1試合やっていきたい。通過点とかじゃなくて、目の前の試合なので」

 岡田監督が再び監督になった昨年、4番に指名され全試合務め上げた。開幕から不振に陥っている今年は1試合5番、1試合スタメン落ちがあったが、岡田監督が描く「V打線」は大山あって形成される。岡田監督は「4番が打点挙げて、リードオフマンが出て。展開的にはな」と、序盤の効果的な2得点をたたえた。

 ここ一番で打てるのは、研究のたまものだ。ネクスト・バッタースボックスで最善を探る。「タイミングがすべてだと思っています」。投手との間合いをはかるために研究の日々だ。4月の中日戦では突然、すり足打法にしたこともある。「柳投手やマルティネス投手。そういう(クラスの)投手が頭を使ってタイミングをずらしてくる。いつも通りやっていては絶対に打てない」。警戒網を上回る努力は惜しまない。「これはもう引退するまで続くでしょうね」と言い切った。

 目下の敵・広島を再び1・5差に引き離し、首位の牙城を守った。今日23日の同戦は、阪神がセ・リーグ最速で1万試合目を迎える節目になる。「今日は今日で終わった。明日どうするかの準備はもう始まっている。時間を大事にしてやっていきたい」。伝統球団の4番は、変わらず勝利のためにバットを握る。【柏原誠】

 ▼大山が1回の適時打でプロ通算500打点に到達した。プロ8年目での達成は、阪神生え抜きでは田淵幸一、掛布雅之、岡田彰布と並び最速だ。

 ▼阪神在籍中に500打点は16人目で、生え抜きでは13人目。ドラフト入団では10人目で、通算891試合目での到達は、10人中3位の速さだ。なおドラフト導入以前の生え抜き入団選手の500打点以上は、藤村富美男1126(球団最多)遠井吾郎688(同10位)金田正泰568(同12位)の3人。