幡地隆寛が悲願のツアー初V 夢に見たウオーターシャワー「かけられる側になれたんだな…」/国内男子ゴルフ

AI要約

幡地隆寛が関西オープンで悲願のツアー初優勝を果たした。

幡地は難しい展開を乗り越えて逆転勝利し、仲間から祝福を受けた。

飛ばし屋として知られる幡地は精度も向上させ、今後は海外挑戦にも意欲を示している。

幡地隆寛が悲願のツアー初V 夢に見たウオーターシャワー「かけられる側になれたんだな…」/国内男子ゴルフ

関西オープン最終日(19日、滋賀・名神八日市CC=6869ヤード、パー70)2位から出た幡地隆寛(30)=ディライトワークス=が67で回り、通算14アンダーで悲願のツアー初優勝を飾った。2020─21年シーズンにドライビングディスタンスでランク1位に輝いた飛ばし屋は、海外挑戦にも意欲を示した。6位から出た杉浦悠太(22)=フリー=が3打差の2位となった。

夢に見た瞬間が訪れた。最終18番(パー4)。ウイニングパットを沈めた幡地は、仲間からウオーターシャワーで祝福された。

「いつも水をかける側だった。かけられる側になれたんだな…」。首位と1打差の2位から出たが、3番(パー3)でボギー。4番(パー4)でも4メートルのボギーパットを残す苦しい展開だったが、「腐らずに次につながる一打にしよう」とスライスラインを読み切り、ボギーで耐えた。「いいパットが打てる流れが来た」と以降はノーボギー。後半は4バーディーを奪い、逆転優勝を飾った。

国内屈指の飛ばし屋。今季は精度も重視し、昨季ランク71位だったフェアウエーキープ率は今季36位まで上昇した。「やりたいことと、やるべきことの区別がついた」と自慢のパワーに確実性を加え、初Vにつなげた。

昨年の「ダンロップフェニックス」で一緒に回った元世界ランク1位のブルックス・ケプカ(米国)を「目標」とする30歳。「これからもツアーを盛り上げたい。海外挑戦もまだ諦めていない」。この1勝を自信に変え、挑戦を続ける。(鈴木和希)

■幡地 隆寛(はたぢ・たかひろ) 1993(平成5)年6月30日生まれ、30歳。広島県出身。10歳からゴルフを始める。東北福祉大4年時の2015年に「関東学生」で優勝。同年12月にプロ転向。今年3月にアジアツアーとオーストラリアツアーの共催大会「ニュージーランド・オープン」を制した。今季ドライビングディスタンスでランク2位(307・74ヤード)。188センチ、98キロ。

★そのとき

幡地の妻、志保さん(33)は東京から滋賀県の会場に駆け付け、初Vを見届けた。優勝の瞬間は「泣かないと思っていたけど、すごく泣いてしまった」と号泣。悲願の1勝目を挙げた夫に、「今まで惜しい経験をしてきたので、もっと優勝したいと感じていると思う。海外にも行きたいだろうから、自分のやりたいところで頑張ってほしい」とメッセージを送った。