仙台城南エース小塚光貴2安打完封 昨夏仙台育英に0-18完敗の悔しさ糧に体力向上の成果出す

AI要約

仙台城南が春季高校野球宮城県大会の2回戦で5-0で勝利した。

エース右腕・小塚光貴投手が2安打完封を果たし、好投を見せた。

昨年の苦い経験を生かし、夏の甲子園出場を目指す仙台城南の意気込みが語られた。

<春季高校野球宮城県大会>◇19日◇2回戦◇石巻市民球場ほか

 昨夏県準Vの仙台城南がエース右腕・小塚光貴投手(3年)の2安打完封で、仙台に5-0で勝利した。

 最後まで小塚の球威は落ちなかった。初回に2点の援護をもらったが、その裏に連続四死球でピンチを招いた。だが、動じない。「四死球を出してしまったが、味方の援護で気持ち的にも楽になった」と無失点で切り抜けると、7回まで無安打投球の好投。5回終了後に大記録を意識し「力みすぎて球が浮いてしまった」と8回に初安打を許したが、無失点で投げきった。

 悔しさを糧に、エースは進化を遂げた。同校初の決勝進出を果たした昨夏の県予選では、仙台育英に0-18で完敗。先発した小塚は4、5回に集中打を浴び、5回9失点でKOされた。「長いイニングを投げきる体力がなく、全部甘いところにいって打たれてしまった」。苦い記憶を無駄にはしない。昨年12月から3カ月間はボールを使わず、トレーナー資格も所持する角晃司監督の指導で筋トレを中心に鍛え抜き、体力向上に力を入れた。その成果が、完封勝利につながった。

 夏の甲子園出場に向け、「まずはこの大会で夏の第1シードを取ることが目標」と今春の優勝を目標に掲げた。「力があるチームではないので、なんとか1点をもぎ取り、それを守り抜きたい」。一枚岩になって聖地へ。エースを中心に、今年こそ初の甲子園切符をつかみ取る。【木村有優】